2018 Fiscal Year Annual Research Report
極低電圧動作トンネルトランジスタの高周波応用向け基礎検討
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18H05913
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
後藤 高寛 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 研究員 (70827914)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | TFET / GaAsSb / InGaAs |
Outline of Annual Research Achievements |
バンド間トンネリングを利用したトンネルトランジスタは、従来MOSFETと比較して極低電圧動作が可能なデバイスであり、ロジックLSI応用のみならアナログ応用としても期待されている。そこで、本研究ではソース・チャネル接合にGaAsSb/InGaAsヘテロ接合を用いたトンネルトランジスタに着目し、アナログ応用に向けた基礎検討を行うため、(1)ソース・チャネル構造の精密設計、(2)高周波特性の理論計算、(3)MOS構造の検討に取り組んだ。(1)と(2)についてはTCADシミュレータをDC特性に加えてAC特性評価が出来る様に改良し、Sパラメータ、利得、遮断周波数、最大発振周波数を評価出来る様にした。(3)に関しては、MBE法を用いてInP基板上に格子整合系であるInGaAsやGaAsSbの成長条件を模索した。InGaAsとGaAsSb成長中のAsフラックスとSbフラックスの制御のみならず、成長切替時のシーケンスを適切に制御することによって、AsおよびSb脱離を抑制出来ることを見出し、TFET実現にむけたGaAsSb/InGaAs/InPヘテロ構造を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MBE法を用いてInP基板上にInGaAsとGaAsSbの成長条件を確立した。XRD分析の結果、InGaAsとGaAsSbはInPとよく格子整合していることを確認した。加えて、TCADシミュレーションにおいては、これまでのDC特性評価に加えて、RF特性の評価が出来ることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
TCADシミュレーションの結果、トンネルトランジスタの特性はソース領域の不純物濃度に強く依存する。そこで、引き続き、MBE法を用いてトンネルトランジスタ用のGaAsSb/InGaAs/InPヘテロ構造を最適化していく。さらに、TCADシミュレーションを用いて、AC特性の観点からソース・チャネル構造の検討を進めて行く。
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Research Products
(6 results)