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2018 Fiscal Year Annual Research Report

Enhancement in voltage boost at the hetero-interface in the two-step photon up-conversion solar cells

Research Project

Project/Area Number 18H05952
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

朝日 重雄  神戸大学, 工学研究科, 特命助教 (60782729)

Project Period (FY) 2018-08-24 – 2020-03-31
Keywords太陽電池 / フォトンアップコンバージョン / ガリウムヒ素 / アルミニウムガリウムヒ素 / インジウムヒ素量子ドット
Outline of Annual Research Achievements

現在の太陽電池の主流はシリコンを用いた単接合型太陽電池であり、その理論変換効率は30%程度に制限される。そのことから、この理論変換効率を超えるような新たなコンセプトの太陽電池が提案されてきた。その中に、2個の低エネルギー講師から1個の高エネルギー電子を生成することで、高効率を達成する太陽電池のコンセプトがある。そのコンセプトを元に、我々は新たな構造の太陽電池構造、2段階フォトンアップコンバージョン太陽電池を提案した。本研究では、この太陽電池の構造を変更することでさらに高効率な太陽電池を実現することを目的とする。当該年度では、太陽電池のヘテロ界面ににおいて、複数の量子ドットを挿入した太陽電池や、変調ドープを行った太陽電池を作製し、その電流、電圧特性を行った。その結果、これまで作製した太陽電池よりも開放電圧の高い太陽電池を作製することに成功した。現在、その理由について詳細な実験の準備中であり、次年度に行う予定である。一方、これまでは電子のアップコンバージョンを利用した太陽電池を作製してきたが、同じ現象が正孔においてもできるのではと考え、これまでとは逆の構造である、正孔のアップコンバージョンの太陽電池も作製した。その結果、電子のアップコンバージョンとは異なり、正孔のアップコンバージョンは追加赤外光の照射により、電流が減少するということが分かった。また、この現象は太陽電池に加える電圧を変更しても変わらないことが分かった。これはこれまで確認している、効率的なアップコンバージョン太陽電池作製の新たな手掛かりになり得ると考えている。次年度は、観測しているアップコンバージョン現象のより詳細な物理メカニズムの解明および、現在行っているヘテロ界面の構造の最適化を行い、本研究の最終目的である、アップコンバージョンによる大きな電圧上昇を達成させる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該年度は、ヘテロ界面におけるアップコンバージョン効率の向上を目指すことと、効率的なアップコンバージョンが発生する要因の解明に焦点を当てて研究を行った。まず、最も力を入れたのは、今まで行えていなかった、中赤外光を照射した際の太陽電池の反応を見ることで、効率的なアップコンバージョンの発生要因について調べることを目的として実験を行った。まず、簡単のために、nin構造の素子を作製し、2種類の波長の光の同時照射ではなく、中赤外光のみの光に対して反応すると考えられる素子を作製した。その結果、あるエネルギーの波長で共鳴的に光電流が増加する領域があることが分かった。また、太陽電池のヘテロ界面ににおいて、複数の量子ドットを挿入した太陽電池や、変調ドープを行った太陽電池を作製し、その電流、電圧特性を行った。その結果、これまで作製した太陽電池よりも開放電圧の高い太陽電池を作製することに成功した。現在、その理由について詳細な実験の準備中であり、次年度までに行う予定である。一方、これまでは電子のアップコンバージョンを利用した太陽電池を作製してきたが、同じ現象が正孔においてもできるのではと考え、これまでとは逆の構造である、正孔のアップコンバージョンの太陽電池も作製した。その結果、電子のアップコンバージョンとは異なり、正孔のアップコンバージョンは追加赤外光の照射により、電流が減少するということが分かった。また、この現象は太陽電池に加える電圧を変更しても変わらないことが分かった。これはこれまで確認している、効率的なアップコンバージョン太陽電池作製の新たな手掛かりになり得ると考えている。

Strategy for Future Research Activity

次年度では引き続きこれらの作製した太陽電池電池に対して、詳細の光反応実験を行い、効率的なアップコンバージョンの発生メカニズムについて明らかにしていく。さらに、理解できた知見を元に、太陽電池構造のさらなる最適化を行い、本研究課題の最終目標である、アップコンバージョンによる電圧ブースト効果の発現を目指す。そのために、実験と並行して変調ドーピングの濃度や、量子ドットを3層以上積層した場合の効果についても詳細に確認していく。また、効率的なアップコンバージョンの発現メカニズム解明のために行っている、正孔のアップコンバージョンにおいても、追加赤外光の照射によって、電流が減少する原因が未だ明らかになっていないため、それについても引き続き解明に向けた調査を行っていく。

  • Research Products

    (5 results)

All 2019 2018

All Presentation (5 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 正孔のアップコンバージョンを利用したフォトンアップコンバージョン太陽電池の基礎検討2019

    • Author(s)
      朝日重雄、柴村和樹、草木和輝、喜多隆
    • Organizer
      第66回応用物理学会春季学術講演会
  • [Presentation] フォトンアップコンバージョン太陽電池における輻射再結合と光電流の相反性2019

    • Author(s)
      絹川典志、朝日重雄、喜多隆
    • Organizer
      第66回応用物理学会春季学術講演会
  • [Presentation] 超高効率フォトンアップコンバージョン太陽電池の提案と基礎検証2018

    • Author(s)
      朝日重雄
    • Organizer
      2018年度応用物理学会中国四国支部研究会
    • Invited
  • [Presentation] フォトンアップコンバージョン太陽電池の照射強度変化によるアップコンバージョンへの影響2018

    • Author(s)
      朝日重雄、喜多隆
    • Organizer
      第79回秋季学術講演会応用物理学会秋季学術講演会
  • [Presentation] ヘテロ界面を利用した2段階フォトンアップコンバージョン太陽電池における輻射再結合過程2018

    • Author(s)
      絹川典志、朝日重雄、喜多隆
    • Organizer
      第29回光物性研究会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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