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2018 Fiscal Year Annual Research Report

生体内に存在する多能性幹細胞(Muse細胞)の分化メカニズムの経時的解析

Research Project

Project/Area Number 18H06062
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

黒田 康勝  東北大学, 医学系研究科, 助教 (00614504)

Project Period (FY) 2018-08-24 – 2020-03-31
Keywords多能性幹細胞 / 再生医療 / 分化 / 多光子励起顕微鏡
Outline of Annual Research Achievements

Muse 細胞は多能性幹細胞マーカーSSEA-3 を指標に生体より直接単離することが可能であり、損傷モデル動物へ点滴投与するとその損傷部位へと優先的に遊走し、さらにその部位に応じた機能的な細胞へと分化する。しかしながら移植後の自発的な分化メカニズムなどの生体内での詳細な挙動は未だ不明なままである。そこで本研究では、生体損傷時におけるMuse 細胞の分化メカニズムを生体イメージングにより解明することを目的とした。
本研究で使用する多光子励起顕微鏡は、高解像度を保ったまま、より深くにある組織を観察できる非常に優れた顕微鏡ではあるものの、それでもなお、その最大到達深度は組織表面から1 mm 程度であり、生体のすべてを無制限に観察できるわけではない。そのため損傷モデルの選定がこの研究の重要な点となる。
本年度はこの損傷モデルの選定、および観察系の樹立を中心に研究を行うことを計画し、最終的に脳梗塞モデルにおいてマウスを生かして脳の状態を保ったまま多光子顕微鏡を用いて長時間観察し続けることが可能な系を開発した。
このモデルにSSEA-3 をマーカーとしてヒト間葉系細胞から蛍光標示式細胞分取器 (FACS)を用いて採取したMuse 細胞を移植した。その際、移植した細胞をトラッキングするために常時発現プロモーターにmCherryを、また分化確認用に神経系特異的発現遺伝子であるNeuroD1のプロモーター下流にCFPをそれぞれレンチウイルスを用いて導入しておくことで生体内でのMuse細胞の遊走および分化を経時的に観察できるようにした。
このように調製したMuse細胞を脳梗塞モデルCAG-GFPマウスの脳に局所注射し、その挙動を多光子励起顕微鏡を用いて観察することで最終的にMuse細胞が分化し始める瞬間を撮影することに成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

申請時は本年度に動物モデルの選定や系の確立、次年度に撮影の予定であった。しかしながら本年度で分化の瞬間を捉えることにも成功したために当初の計画以上に進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

今後は同モデルを用いて移植したMuse細胞が遊走する様子の撮影を試みると同時に分化の瞬間のより高解像度での撮影を試みる。そして最終的に、Muse細胞が移植後に見せるその部位に応じた機能的な細胞へと自発的に分化するメカニズムをはじめとする生体内での詳細な挙動の解明を試みる。

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Published: 2019-12-27  

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