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2019 Fiscal Year Annual Research Report

高次脳機能における大脳皮質-基底核経路の役割の探索

Research Project

Project/Area Number 19K21205
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

鈴木 智貴  北海道大学, 医学研究院, 助教 (20823355)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2020-03-31
Keywords大脳基底核 / 非ヒト霊長類 / 眼球運動 / 視床 / システム神経科学 / 電気生理 / 時間情報処理
Outline of Annual Research Achievements

大脳皮質-大脳基底核-視床-大脳皮質ループ回路の高次脳機能への役割を調べるため、非ヒト霊長類に時間生成課題を訓練し、大脳基底核や運動性視床から神経活動を記録した。この課題では試行ごとに指示される時間長に応じて運動発現のタイミングを変化させることが求められる。当該ループ回路内には行動の発現に先行する準備発火活動が豊富にみられ、この時間経過が指示に応じて柔軟に変化するすることが従来より知られていた。今回、時間長指示の直後から大脳基底核入力部から記録した局所電位の低周波数帯域活動に時間長依存的な変化が生じていることを発見した(Suzuki & Tanaka, Commun. Biol., 2019)。同様の活動と皮質-基底核情報伝達の調節との関連が指摘されていることから、同経路の調節が準備活動の時間経過の制御に重要なのかもしれない。また、個々の視床ニューロンの活動を複数の行動課題を用いて記録することで、こうした準備発火活動と反射的な行動の抑制や柔軟な行動戦略の切り替えを要する別の課題における活動との間に強い相関があることを発見した(データ解析中)。行動タイミングの制御に、反射的な行動の抑制や戦略の切り替えに関連する情報処理機構が役立っている可能性がある。さらに、光遺伝学を用いることで、皮質-視床経路が課題関連活動の制御に貢献し得ることを示した(論文投稿準備中)。これまで運動性視床の役割は皮質下からの入力を大脳皮質に中継することとされてきたが、実際には大脳皮質からの入力と皮質下からの入力は視床においてある程度統合されているのかもしれない。これらの知見は霊長類の大脳皮質-大脳基底核回路の理解に大きく寄与するものと考えられる。

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Published: 2021-01-27  

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