2018 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating mechanisms of lower grade glioma recurrences using next generation sequencing
Project/Area Number |
18H06122
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野村 昌志 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (20822828)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 低悪性度神経膠腫 / 悪性化 / 脱メチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
低悪性度神経膠腫の再発、悪性化の分子メカニズム解明を目的として本課題を行なった。まず、これまで当研究室で取得してきた122神経膠腫のマルチオミクスデータによる解析で明らかとなった、再発に伴って星細胞腫に特異的に見られる脱メチル化現象の意義を明らかにすることを目的としてin silico解析を行なった。脱メチル化が見られる再発星細胞腫は細胞周期に関連する遺伝子発現亢進が見られた。このうちIGF2BP3を含むいくつかの遺伝子では脱メチル化が原因となって癌関連遺伝子の発現を亢進させていることが明らかとなり治療標的となりうると考えられた。しかしながら、その他のほとんどの脱メチル化部位は遺伝子発現とは無関係な領域であった。これらの脱メチル化部位はDNA複製の遅い領域に集中していることから、脱メチル化は主には分裂亢進に伴う2次的現象であることが示唆された。このような機序からも脱メチル化は悪性化の重要な指標として臨床上のマーカーとなりうることが示唆された。本解析成果はScientific Reports誌に発表した (Nomura et al., 2019) 。さらに低悪性度神経膠腫のうち、乏突起膠腫においては、WHO grade IVへ悪性化した稀な検体を初発時とともに3ペア集め全エクソーム解析、DNAメチル化アレイ解析を行なった。再発時の検体はCIC, PIK3CAなどの遺伝子変異を獲得しており、悪性化の一因と考えられたが、星細胞腫のような顕著なメチル化の変化は見られず、同病理系の比較的緩徐な生物学的性質を反映していると考えられた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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[Presentation] IDH変異を有する星細胞腫系腫瘍にみられる 脱メチル化の意義2018
Author(s)
野村昌志, 武笠晃丈, 齊藤邦昭, 田中將太, 高柳俊作, 花大洵, 根城尭英, 高橋慧, 北川陽介, 中村大志, 成田善孝, 村垣善浩, 永根基雄, 植木敬介, 西川亮, 油谷浩幸, 齊藤 延人
Organizer
日本脳神経外科学会第77回学術総会
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[Presentation] IDH変異を有する星細胞腫系腫瘍にみられる 脱メチル化の意義2018
Author(s)
野村昌志, 武笠晃丈, 齊藤邦昭, 田中將太, 高柳俊作, 花大洵, 根城尭英, 高橋慧, 北川陽介, 中村大志, 成田善孝, 村垣善浩, 永根基雄, 植木敬介, 西川亮, 油谷浩幸, 齊藤 延人
Organizer
第36回日本脳腫瘍学会学術集会