2018 Fiscal Year Annual Research Report
慢性移植片対宿主病皮膚硬化マウスモデルにおける表皮角化細胞とIFNγの役割
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18H06138
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
齊藤 明允 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (70830181)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 慢性GVHD |
Outline of Annual Research Achievements |
角化細胞特異的に卵白アルブミン(OVA)遺伝子を導入したマウス(K14-mOVA Tgマウス)をレシピエントとし、OVA特異的CD8 T細胞であるOT-I細胞を養子移入して、28日目には略全身に脱毛を伴う強皮症様皮膚硬化が観察され、その真皮厚や真皮αSMA陽性細胞数、ハイドロキシプロリン含量が増多していた。同マウスは慢性GVHD様皮膚硬化モデルマウスとして確立した。IFN-γ欠損 OT-I細胞移入群は、野生型細胞移入群と比べてこの皮膚硬化は有意に軽度で、真皮厚、真皮αSMA陽性細胞数やハイドロキシプロリン含量も低下していた。また、野生型OT-I細胞移入群の皮膚および表皮角化細胞においてTGF-β1のmRNA量が増加していたが、IFN-γ欠損 OT-I細胞移入群では、その増加は有意に軽度であった。このように慢性GVHD様皮膚硬化モデルマウスの皮膚にあるなんらかの細胞集団がIFN-γの刺激によりTGF-βを産生し、皮膚硬化を促進しているものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
慢性GVHD様皮膚硬化モデルマウスを確立し、当科予定している実験の中で、In vivoのものを完成している。
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Strategy for Future Research Activity |
仮説として、ドナーT細胞の標的細胞である表皮角化細胞がIFN-γの刺激下でTGF-βを産生するものと考えている。新生児マウス皮膚より単離培養した表皮角化細胞を、IFN-γ存在下で培養し、TGF-βのmRNA発現量をreal-time PCRで、上清中のTGF-β産生量をELISAで測定する。この時に、細胞死を誘導した表皮角化細胞も用いる。
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Research Products
(1 results)