2018 Fiscal Year Annual Research Report
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18H06142
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
阿松 翔 金沢大学, 医学系, 助教 (90827346)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | ボツリヌス毒素 / 腸管吸収 / トランスサイトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト結腸癌由来Caco-2細胞からCRISPR/Cas9システムを用いて候補分子欠損細胞を作製した。欠損細胞で候補分子が発現していないことをウエスタンブロット法と蛍光免疫染色法を用いて確認した。候補分子欠損Caco-2細胞をトランスウェルに播種して培養した結果、親株と同様に上皮細胞間バリアを形成した。単層培養した細胞の頂端側からのボツリヌス毒素複合体のエンドサイトーシスとトランスサイトーシスを蛍光免疫染色法と経上皮電気抵抗値(TER)でそれぞれ評価した。その結果、どちらの実験においても親株と欠損株で有意な差は生じなかった。Caco-2細胞は腸管吸収モデルとして広く利用されているが、がん由来の細胞株である。過去の報告から、Caco-2細胞では、正常な小腸上皮細胞と異なり、候補分子の他に候補分子のファミリータンパク質が発現していることが示唆されている。ファミリータンパク質は候補分子とよく似た構造・機能を有しているため、候補分子欠損Caco-2細胞ではファミリータンパク質が代償しているのではないかと考えられる。小腸上皮由来の正常細胞を培養して上皮細胞間バリアを形成させることは困難であるため、Caco-2細胞から候補分子とファミリータンパク質のダブルノックアウト細胞を作製し、機能解析を行う予定である。 Villin-Creマウスと候補分子-floxマウスから腸管特異的に候補分子を欠損したマウスを作製した。現在、欠損マウスに毒素複合体を経口投与して抵抗性を解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた実験は予定通りに遂行できている。一方で、培養細胞では候補分子のファミリータンパク質の関与が示唆されたため、新たにダブルノックアウト細胞を作製する必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
先行研究よりCaco‐2細胞では、候補分子のファミリータンパク質が発現していることが報告されている。そこで2年目では、Caco‐2細胞における実際のファミリータンパク質の発現量および毒素複合体との共局在について蛍光免疫染色法などの手法を用いて解析する。候補分子と同様にファミリータンパク質の関与が示唆された場合は、Caco‐2細胞からCRISPR/Cas9システムを用いてダブルノックアウト細胞を作製し、毒素複合体のトランスサイトーシスへの関与を検証する。in vivo系では、1年目に作製した腸管上皮細胞特異的候補分子欠損マウスを用いてマウスバイオアッセイを行い、毒素複合体に対する感受性を解析する。ファミリータンパク質はマウス小腸上皮細胞では発現していないことが報告されている。マウスから小腸上皮細胞を単離し、ウェスタンブロットおよびqPCR法を用いてファミリータンパク質の発現量を確認する。
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Research Products
(3 results)