2019 Fiscal Year Annual Research Report
メタルナノ粒子を吸着した薬剤溶出性ビーズによる新規放射線増感療法の基礎的検討
Project/Area Number |
19K21285
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
窪田 光 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (60824208)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 過酸化チタンナノ粒子 / ドラッグデリバリーシステム / 薬剤溶出性ビーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
メタルナノ粒子は新規の放射線増感剤として注目され、我々の先行研究で過酸化チタンナノ粒子を開発し、国際特許を取得している。しかし、メタルナノ粒子の臨床応用への 大きな課題として、ドラッグデリバリーの問題がある。腫瘍投与された過酸化チタンナノ粒子は早期に腫瘍から消失し、肝臓へと移行する。さらに静脈投与ではEPR効果はわずかであり、腫瘍自体には集積せず、多くが肝臓でトラップされてしまう。本研究では、過酸化チタンナノ粒子を薬剤溶出性ビーズに吸着させ、腫瘍局所で徐放させることで、これらの問題を解決できるのではないかと仮説を立てた。今回は薬剤溶出性ビーズとチタンナノ粒子を併用した際の放射線増感効果の持続性を中心に検討した。Cell-free系では、薬剤溶出性ビーズへのチタンナノ粒子の吸着を確認した。Xenograft腫瘍モデル(MIAPaCa-2ヒト膵癌モデル)への放射線増感効果を過酸化チタンナノ粒子単独群と薬剤溶出性ビーズと過酸化チタンナノ粒子の併用群で比較した。結果、薬剤投与から放射線照射の期間が長いほど、薬剤溶出性ビーズと過酸化チタンナノ粒子の併用群でより良好な腫瘍増殖抑制効果が得られた。これらの結果は過酸化チタンナノ粒子が薬剤溶出性ビーズから徐放されることに起因すると考えられた。徐放されたチタンナノ粒子からH2O2が産生、細胞内に蓄積されることで、放射線照射に対する増感効果がより強く得られるのではないかと考察した。今後IVRの手法を用いて経動脈的投与を行い、深部病変に対してもドラッグデリバリーができれば、より臨床的なメリットが得られる。
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[Journal Article] Investigation of the potential of using TiO2 nanoparticles as a contrast agent in computed tomography and magnetic resonance imaging2019
Author(s)
Akasaka, Hiroaki; Mukumoto, Naritoshi; Nakayama, Masao; Wang, Tianyuan; Yada, Ryuichi; Shimizu, Yasuyuki; Inubushi, Sachiko; Kyotani, Katsusuke; Okumura, Keisuke; Miyamoto, Masanori; Nakaoka, Ai; Morita, Kenta; Nishimura, Yuya; Ogino, Chiaki; Sasaki, Ryohei
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Journal Title
Applied Nanoscience
Volume: -
Pages: -
DOI
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[Presentation] Assessment of National Patterns of Practice for Postoperative Radiation Therapy in Patients with Long Bone Metastases2019
Author(s)
Hikaru Kubota, Naoki Nakamura, Naoto Shikama, Ayako Tonari, Hitoshi Wada, Hideyuki Harada, Hisayasu Nagakura, Joichi Heianna, Miwako Nozaki, Masao Tago, Masato Fushiki, Nobue Uchida, Norio Araki, Shuhei Sekii, Takashi Kosugi, Takeo Takahashi, Terufumi Kawamoto, Tetsuo Saito, Kazunari Yamada
Organizer
61th ASTRO Annual Meeting
Int'l Joint Research
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