• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2018 Fiscal Year Annual Research Report

線維化アルファシヌクレイン受容体を標的としたシヌクレイノパチー疾患修飾療法の開発

Research Project

Project/Area Number 18H06206
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小林 潤平  東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00820680)

Project Period (FY) 2018-08-24 – 2020-03-31
Keywordsアルファシヌクレイン / パーキンソン病 / エンドサイトーシス / 異常タンパク伝播 / プリオノイド仮説 / 疾患修飾療法
Outline of Annual Research Achievements

パーキンソン病においては異常凝集したアルファシヌクレイン(αSYN)が細胞間を伝播して病変が拡大していくとするプリオノイド仮説が提唱されている。しかし、基本的事項であるaSYNの細胞間伝播機構のメカニズムに関しては、いまだ不明な点が多い。近年、神経・グリア細胞表面に局在し、線維化αSYN受容体として機能しえる分子として、lymphocyte activation gene 3、α3-NaK-ATPaseなどが複数報告されるに至り、αSYN伝播に直接関与するαSYN受容体タンパクの網羅的探索・同定が望まれるようになった。本研究では細胞外αSYNが神経細胞へ取り込まれる際、受容体として機能する特異タンパクの網羅的探索・同定を通じてαSYN内在化過程を詳細に検討し、神経・グリア細胞表面の線維化αSYN受容体分子をターゲットとした伝播阻害治療薬の開発を最終目標とする。
マウス全脳由来の膜タンパクを人工脂質二重膜へ再配置することでライブラリ化したものを出発点として、リガンドには単量体αSYN・線維化αSYNを用いた。単量体αSYN結合分子と線維化αSYN結合分子の両者を別々にMALDI-TOF質量分析法により解析し、受容体候補タンパクを網羅的に検討した。その結果、細胞外ドメインを有すること、単量体αSYNよりも線維化αSYNに強く結合することなどの受容体候補タンパクとしての各種条件を満たした5つの候補タンパクが同定された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2018年度に予定していたマウス全脳由来の膜タンパクライブラリを出発材料としたMALDI-TOF質量分析法による膜タンパクの網羅的スクリーニングをすでに終えており、現時点では二次スクリーニングを開始している。同定された5つの受容体候補タンパクを個々に発現した培養細胞系を用いて、共免疫沈降法により細胞外aSYN(単量体・線維化物)との実際の分子間会合を確認中である。また併せて、受容体候補タンパクに関して、過剰発現またはサイレンシングにより発現量を変化させ、単量体αSYN、線維化αSYNの細胞内への取り込み量をウェスタンブロット、または免疫組織化学に基づいて定量評価を行っている。

Strategy for Future Research Activity

質量分析法による1次スクリーニングを経て、培養細胞系を用いた2次スクリーニングに有意差が得られた分子は真の線維化aSYN受容体である可能性が高いと判定する。培養細胞系において、αSYN受容体候補分子に対する特異抗体や結合阻害分子を用いることで、選択的かつ効率的にαSYN取り込みを抑制することが可能となる条件を探索する。最後に、線維化αSYN受容体候補タンパクのノックアウト、あるいは特異抗体の髄腔内投与などの手法を用いて、マウスモデルでのαSYN脳内伝播抑制効果を評価する。

URL: 

Published: 2019-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi