2018 Fiscal Year Annual Research Report
The pathophysiological significance of receptor binding molecule in cardiovascular disease based on insulin resistance
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18H06215
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
大城 光二 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (60828713)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | レニンーアンジオテンシン系 / インスリン抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1型アンジオテンシンII(Ang II)受容体(AT1受容体)の過剰活性化は、インスリン抵抗性を基盤とする高血圧・脂質異常症・糖尿病の発症・進展に関わる。AT1受容体結合分子(AT1 receptor-associated protein; ATRAP)は、AT1受容体活性化の内在性の制御因子としての可能性がある。 本研究では、「組織局所でのATRAPの発現あるいは活性が、インスリン抵抗性を基盤とする高血圧・脂質異常症・糖尿病の発症・進展に関与し、ATRAPの発現制御によりインスリン抵抗性を基盤とする高血圧・脂質異常症・糖尿病を制御できるか」について検討し、新規治療への可能性を探るとともにATRAPの病態生理学的意義を調べた。 アディポネクチンプロモーター制御下で作製した脂肪組織ATRAP高発現マウス(TG)では高脂肪食負荷による肥満病態において、野生型マウスよりインスリン抵抗性および白色内臓脂肪(WAT)の増大・炎症が抑制されるということが明らかになった。さらに、TGマウスではWATのp38 MAPK活性化抑制とNADPH oxidase構成因子の遺伝子発現増加抑制を伴い、AT1受容体の病的活性化が抑制された可能性が示された。また、褐色脂肪組織(BAT)の機能的変化についてはATRAP発現変化による影響を認めなかった。 一方、アディポネクチンプロモーター制御下Cre-loxPシステムによる脂肪組織ATRAP発現抑制マウスでは、BATのATRAP発現低下がみられたが、高脂肪食負荷の検討において対照マウスとインスリン抵抗性をはじめ糖脂質代謝の表現型について有意な差を認めず、BAT機能への影響を認めなかった。 以上から、食餌性肥満病態においてAT1受容体活性化に対するATRAPの機能的役割に関しては、BATよりもWATでの影響が大きいことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インスリン抵抗性を基盤とする高血圧・脂質異常・糖尿病の発症において重要である肥満病態におけるATRAPの機能的意義を検討し、さらに骨格筋など他のインスリン標的臓器とATRAPの機能的意義について検討をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
慢性Ang II刺激などの種々の病的刺激における各臓器の糖脂質代謝に関わる機能的変化と、ATRAP発現・活性調整がもたらす病態生理学的な影響についてさらに検討していく。
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