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2018 Fiscal Year Annual Research Report

糖尿病性心筋症進展における酸化ステロール蓄積の影響の解明

Research Project

Project/Area Number 18H06222
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

岡田 健志  大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (20750136)

Project Period (FY) 2018-08-24 – 2020-03-31
Keywords糖尿病性心筋症 / 酸化ステロール / ミトコンドリア機能障害 / 心不全
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、糖尿病性心筋症進展のメカニズムとして、酸化ステロールの心筋内への蓄積が及ぼす影響について解析することである。まず8週齢の野生型ラット(Wistarラット)にストレプトゾトシン(STZ)腹腔内投与(50mg/kgBW)を行い、STZ誘導糖尿病ラットを作成した。2週毎の心臓超音波検査の実施により、STZ誘導糖尿病ラットでは野生型ラットに比し、僧帽弁血流速度が低下しており、拡張不全を認めた。またヘマトキシリンエオジン染色、マッソントリクロム染色で心筋細胞の肥大化、心筋線維化が進行していることを確認した。
次に酸化ステロール添加食を作成し、STZ誘導糖尿病ラットに対して16週間の投与を現在実施中である。経時的な心機能の評価するとともに、心臓組織標本を作成し、心筋細胞の肥大や心筋線維化の増悪の有無を確認する。また心臓組織から酸化ステロールを抽出し、蓄積の有無をガスクロマトグラム質量解析(GC-MS)にて確認する。さらに炎症性サイトカインや線維化マーカーの発現をRT-PCR法、ウエスタンブロッティング法で確認する。また心不全マーカーとして血清中のANP・BNP濃度、心臓中のNppa・Nppb mRNA発現量を評価する。ミトコンドリア機能についても関連蛋白の発現をRT-PCR法、ウエスタンブロッティング法で評価し、Positron emission tomography (PET)による解析も実施する。
同様の検討を2型糖尿病モデルラットであるZucker diabetic fatty rat(ZDFラット)においても実施する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

STZ誘導糖尿病ラットが、心臓超音波による検討、組織学的検討の両面から糖尿病性心筋症の病態を呈することを確認できており、予定どおり酸化ステロール添加食の長期投与を開始している。またGC-MSによる酸化ステロールの測定系を確立している。

Strategy for Future Research Activity

STZ誘導糖尿病ラットにコレステロール比1/100の微量の7-KC添加食を16週間食餌させる。
i)コントロール食:糖尿病誘導食(Purina5008)(コレステロール比1%)
ii)7-KC添加食:コントロール食に更に7-KCを0.01%加えたもの
ZDFラットについても同様にコレステロール比1/100の微量の7-KC添加食を16週間食餌させる。
16週間食餌させた後に、心筋組織像にて心筋の性状・肥大を確認し、糖尿病性心筋症の表現型の解析を行うとともに、心臓から酸化ステロール抽出を行い、GC-MSを用いて7-KC蓄積の有無を確認する。またミトコンドリア機能に関わる蛋白のmRNA発現量・蛋白量を評価する。更に心不全マーカーとして血清中のANP・BNP濃度、心臓中のNppa・Nppb mRNA発現量を確認する。6週間の食事期間中に心臓MRIによる経時的な心機能評価、18F-FBnTP PETによるミトコンドリア膜電位の評価を実施する。18F-FBnTP PETによりミトコンドリア膜電位低下を検出できなかった場合は、透過型電子顕微鏡によるミトコンドリア形態評価を行う。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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