2018 Fiscal Year Annual Research Report
人工呼吸関連肺傷害における内皮微小粒子の動態とセボフルランの内皮傷害に対する影響
Project/Area Number |
18H06236
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武井 祐介 東北大学, 大学病院, 助教 (80822890)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 人工呼吸関連肺傷害 / 血管内皮傷害 / 内皮微小粒子 / セボフルラン |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では小動物を用いて人工呼吸関連肺傷害モデルを作成する必要があり、そのためには小動物にも換気量を正確に設定可能な精密な人工呼吸器が必要になる。マウス・ラット用の精密人工呼吸器 KEnt Scientific社オートマティック人工呼吸器/Rovent モジュール付き PS-04を購入した。また酸素・空気配管及びセボフルランの気化器を小動物用の人工呼吸器に組み込めるよう回路を設定した。雄のSpraugueDawleyラットを用いて気管切開し、人工呼吸回路に接続し、吸入酸素濃度50%で4時間の高容量換気(1回換気量 20ml/kg)でVILIモデルラットの作成に成功した。 血管内皮傷害のために内皮微小粒子のサブクラス解析が有用である可能性がある。血管内皮細胞に炎症性刺激を加えると内皮細胞間接着に関わるPECAMやVE-cadherinは細胞膜発現が減少またはほぼ変わらないのに対し、E-selectin, ICAM-1, VCAM-1などの炎症担当細胞の足場となる接着分子は刺激に対し濃度依存性に発現が増加した。また、細胞培養液中に放出されるEMPsは刺激に応じて増加するがPECAMは細胞膜発現と反比例に、E-selectin, ICAM-1, VCAM-1などの接着分子は細胞膜の発現と比例してEMPsの放出が増加した。また敗血症患者のEMPsのサブクラス解析を行うと、敗血症患者と敗血症性ショックの患者ではPECAM+EMPs及びVE-cadherin+EMPsは有意に敗血症性ショックの患者が多く、血管透過性亢進の指標になり得ることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
小動物用の人工呼吸器の選択・購入に関しデモなどを何社か行ったため想像した以上に時間がかかった。また、小動物用人工呼吸器に酸素濃度・及びセボフルラン濃度を調節する回路を作成するのも時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
人工呼吸器関連肺傷害モデルマウスを作成する人工呼吸回路は組み上がったため、今後は順調に研究を遂行できると思われる。
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