2018 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌におけるクロマチン再構成因子複合体の機能解析
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18H06275
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
武内 勝章 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30601091)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 口腔癌 / クロマチン再構成因子複合体 / ARID1A |
Outline of Annual Research Achievements |
がん研究においてmicroRNA,やDNAのメチル化といったエピジェネティクス制御が腫瘍の発生,進展に関与する報告が多くなされてきた。近年、クロマチン再構成因子複合体つまり、クロマチンの構造を変化させることにより転写活性を制御する機能が発がん・悪性形質の獲得に関わると提唱されてきているが、扁平上皮癌、特に口腔癌においてはこれらの報告は極端に少ない。本研究では、口腔癌においてクロマチン再構成因子複合体(特にARID1A/AT-rich interacting domain 1A)の異常が下流の分子にどのように寄与し、予後に影響を与えるのかに関して更なる検討をおこなうことを目的としている。 本年度は口腔癌細胞株(SAS)を用いて、野生型(ARID1A 発現株)とsiRNA 処理をおこなったARID1A 抑制株においてcDNA マイクロアレイによる網羅的解析をおこなった。2サンプルの解析おこない、2倍以上の発現があった遺伝子を56ピックアップした。その中でも6つの遺伝子では、2サンプルともに2倍以上の発現があった。現在、これらの遺伝子に注目し、解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の目標であったcDNAマイクロアレイによる網羅的解析をおこない、候補遺伝子の解析へ進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
口腔癌に特徴的な発現を示す遺伝子に関して、口腔癌細胞株を用いてmRNA、タンパクレベルで解析をおこなう。また、口腔癌手術材料で免疫組織科学染色おこなう。染色結果から臨床病理学的諸因子および生存期間における予後解析をおこない、統計学的な有意差を認めるか比較検討する。
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