2019 Fiscal Year Annual Research Report
生体材料の三次元的表面構造の違いが間葉幹細胞の分化に与えるメカニズムの解明
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19K21374
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
加我 公行 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (50824083)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マイクロ・ナノパターン / ナノインプリント / チタン / PLGA / 細胞培養 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ナノインプリント法を利用し,チタンおよびpoly(lactic-co-glycolic acid)(PLGA)の生体材料へのマイクロ・ナノ構造の付与及び細胞応答を検討した. (1)本年度は培養細胞を骨芽細胞と上皮細胞へと変更し,追加実験を行った.(2)今後の研究展開にPLGA材料へのマイクロ・ナノパターン化の確立とパターンPLGAシート上での細胞培養を行った. (1)マイクロ・ナノパターン化チタン上で,骨芽細胞と上皮細胞の接着・増殖を比較検討した.骨芽細胞はではマイクロ・ナノパターンを付与することで細胞接着・増殖が増加した.一方で,上皮細胞はマイクロ・ナノパターンを付与することで細胞接着・増殖が減少した.パターンの構造の違い,細胞種により細胞接着・増殖に影響を与えることがわかった.免疫染色の結果では,パターンの凸部に細胞仮足の伸展を認め,パターンのリッジ部分に伸展し,細胞の形状に変化を与えている可能性が示唆された.上皮細胞ではPillar構造を付与することでより細胞接着を抑制する可能性が示唆された. (2)生体吸収性材料であるPLGAへ,熱ナノインプリント法により,Groove, Pillar, Hole構造を付与することに成功した.走査型電子顕微鏡SEMにて各種パターンが正確に転写されていることが観察された.パターン化PLGAシート状にて,骨芽細胞および上皮細胞の培養では,パターンの違いにより細胞の接着・増殖に変化を与えることがわかった. 今後の研究展開として,本研究により確立したマイクロ・ナノパターン化PLGAシートを用いて,生理活性機能を有する生体材料の開発を目指す.
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Research Products
(3 results)