2018 Fiscal Year Annual Research Report
免疫応答および骨代謝を賦活化させるバイオアクティブな次世代根管貼薬剤の開発
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18H06325
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
成瀬 陽菜 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60823515)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 歯学 / 歯内治療学 / 感染根管治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成 30 年度は、ラット LiCl 貼薬モデルの作成とμCT解析による評価を目的として実験を行った。8 週齢の Wister 系ラットを全身麻酔下にて, 臼歯を 1/4 ラウンドバーにて天蓋除去を行った後, #8の K ファイルを用いて根尖の破壊を行った。根尖病変の体積が最大の時点で,根管内をマイクロスコープ下にて,#10 の K ファイルを用いて根管内を清掃した。根管内清掃後,1 %,6%,12% LiCl 配合根管貼薬剤を貼薬した群と非 LiCl 貼薬群に対して,経時的に μCT 撮影を行い,根尖病変体積を算出して 3 次元的評価を行った。上記実験に供したラットを 10% パラホルムアルデヒトにて還流固定した後,下顎骨を採取し,10% EDTA 溶液による脱灰,パラフィンへの包埋を行った。その後,厚さ 9 μm の薄切切片を作製し,Hematoxylin - Eosin 染色法,免疫染色法および in-situ ハイブリダイゼーション法をおこない,根尖周囲組織の状態を観察し,評価した。 μCT 解析の結果, 根管治療および貼薬を行う期間を当初の露髄 3 週後から露髄 4 週後に変更して実験を行うことした。また μCT 解析の結果, 各群の根管治療後の根尖病変体積は対照群と貼薬群で有意な差を認めている。 病理学組織的検索はパラフィン切片を作成し, 現在上記の方法により, 評価中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
μCT 解析は順調に進んでおり, 続けて病理組織学的検索を進めていく。これは当初の計画でも想定していたことであり, 次年度の計画についての変更はなく, おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の研究計画に従って, 現行の LiCl 貼薬モデルを用いて, LiCl 貼薬の評価実験を遂行する予定である。
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