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2019 Fiscal Year Annual Research Report

カルプロテクチン誘導性炎症関連因子の産生に及ぼす高グルコースの影響

Research Project

Project/Area Number 19K21411
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

西川 泰史  徳島大学, 病院, 助教 (10823833)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2020-03-31
Keywords歯周病 / 糖尿病 / カルプロテクチン
Outline of Annual Research Achievements

糖尿病と歯周病は,罹患率の高さから国民病として知られている。糖尿病患者の歯周病(糖尿病関連歯周炎)は,重症化しやすく治癒しにくいことが知られているが,その病態形成は機序に不明な点は多い。我々は,以前糖尿病患者の歯肉溝中にカルプロテクチンが有意に高く検出されることを見出した。本研究は,カルプロテクチンをターゲット分子とし、糖尿病関連歯周炎の発症機序を調べることを目的とした。すなわち、歯肉線維芽細胞を高グルコース状態にて培養し、カルプロテクチンを刺激することでどの様な細胞反応を示すのかを明らかにすることとした。結果として、高グルコース状態で培養した歯肉線維芽細胞において,カルプロテクチンの標的レセプターであるRAGEの発現誘導がノーマルグルコースに比べて蛋白レベルで認められた。しかし、TLR4は、認められなかった。高グルコース状態で培養した歯肉線維芽細胞をカルプロテクチンで刺激した際のMMP-1, MMP-3, MCP-1の産生性は、ノーマルグルコースに比べて有意に高かった。さらに、高グルコース状態で培養した歯肉線維芽細胞をカルプロテクチンで刺激した後の細胞内シグナル分子(NF-kB)の活性化を蛋白レベルで確認した。また,このNF-kB経路阻害剤を用いた阻害剤実験において,これらの炎症関連因子の産生性は,有意に低下した。これらの研究結果から,高グルコース環境は,歯肉線維芽細胞にRAGEの発現と下流のシグナル因子の活性化を引き起こし,これにより糖尿病関連歯周炎が生じることが示唆された。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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