2019 Fiscal Year Research-status Report
Estimation of Selenium Intake in Japan
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19K21442
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Osaka Institute of Public Health |
Principal Investigator |
村野 晃一 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 研究員 (50827277)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | セレン / トータルダイエット |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に、セレン含有量が値付けされた認証標準物質にて真度および精度を確認した試料分解法を用いて、トータルダイエット法で作製された過去の試料中セレン量の分析を進めていたが、肉および卵類や魚介類群は測定する同位体により大きく試料中濃度が異なる場合があった。本試料は分解法検討に用いた認証標準物質とは異なり、1つの群に複数の食品が混在することや、調理過程が加わることによって、分解後も夾雑物が残存する可能性が考えられた。この夾雑物による増感効果がICP-MSの分析を妨害していると推察されたため、試料を分析する際の希釈倍率等を検討し、分析条件の最適化を行った。その後、2018年、2013年のトータルダイエット試料中セレン量を分析し、セレン摂取量を推定した。その結果、2018年および2013年のセレン摂取量はそれぞれ116.7, 105.8 μg/dayと推定された。 上記に加え、本研究においてセレンを摂取する割合が最も多いと推定された魚介類群の試料について、セレン化合物の形態別分析法を検討した。形態別分析において、マイクロウェーブ分解のように分解能力が高い条件では化合物の構造が壊れてしまい、正確な分析ができない可能性がある。したがって、より緩和な分解条件であるプロテアーゼを用いて食品を分解しつつ、セレン化合物を抽出できるか否か検討した。その結果、HPLC-ICP-MSにてセレン由来のピークは確認されたが、セレノ-L-メチオニン、Se-(メチル)セレノ-L-システイン、セレノ-L-シスチンの3種類の標準品とも保持時間が一致しなかったため、3種類以外のセレン化合物である可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に構築した分解法は修正せず適用することが可能であったが、肉および卵類や魚介類などの複雑なマトリクスを含んだ試料の分析方法に最適な条件を見出すのに時間がかかってしまった。それに加えてICP-MSの故障も重なり、トータルダイエット中セレン含有量の測定が想定より進まなかった。 HPLC-ICP-MSについては、魚介類群のサンプル中セレン化合物のピークを確認できたが、その化合物がどのようなものなのか推定するまでは至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
トータルダイエット法によるセレン摂取量の調査は当初の予定通り、2008年、2003年と5年ごとに遡り試料中セレン量をICP-MSを用いて測定することで、食習慣の変遷によるセレン摂取量の変化を明らかにしていく。また、セレンの形態別分析については、現在検討している魚介類群で検出された不明なピークについて、LC-Q-TOF/MSを用いて構造推定を行い、化合物の同定を試みる。
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Causes of Carryover |
ICP-MSの故障により研究が当初の計画より遅れてしまい、物品等の購入が滞ってしまった。 次年度はトータルダイエット試料の分析およびセレン化合物の形態別分析を進め、分析に必要なプロテアーゼやカラムなどの消耗品購入費に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)