2018 Fiscal Year Annual Research Report
死後冠動脈造影検査の有用性の拡大ー冠動脈疾患以外の疾患の法医診断への応用ー
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18H06364
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
早川 輝 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90758575)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 死後造影CT / 冠動脈造影 / 心臓 / PMCT / 法医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、申請者の施設で死後冠動脈造影検査を実施した症例において、画像所見と病理組織学的所見を集積し、それぞれの所見の対比を十分に検討することで、死後冠動脈造影検査の有効性や更なる死後冠動脈造影検査の適応疾患の拡大について検討することである。さらに、死後冠動脈造影法の改良を探索した上で、死後冠動脈造影検査の新たな利用法を考案することである。 今年度は、死後冠動脈造影検査を実施した症例で、病理組織学的検索のみでは困難な部位の血栓塞栓を発見することが可能であった事例や、冠動脈の解離を発見することが可能であった事例を経験し、関係学会等で発表することを検討している。 今年度に死後冠動脈造影検査を実施した事例に加えて、過去に申請者の施設で冠動脈造影検査を実施した症例に関して、後ろ向き検討を実施することで、死後冠動脈造影検査の法医診断への有用性について更なる検討を行っている。 また、造影剤の種類や造影方法に関して検討を行い、より信頼度の高い検査にすることを目標としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
引き続きの今年度も、検査法に改良を加えながら、症例を蓄積することで、死後冠動脈造影検査のスタンダードとなるべき指標を検討していく。
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Strategy for Future Research Activity |
冠動脈に高度狭窄が起きた際に虚血部位の循環を改善するために出現する側副血行路の評価は生前の心臓の血行病態の把握には欠かすことができないが、肉眼では十分な検索が困難であることが多いため、死後冠動脈造影検査を用いた評価を行うことを検討する。
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