2019 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠時無呼吸症候群のCPAP中断をなくす~アセスメントツール開発とその妥当性~
Project/Area Number |
19K21455
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Komatsu University |
Principal Investigator |
加藤 千夏 公立小松大学, 保健医療学部, 助教 (60827111)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / CPAP療法 / アドヒアランス / アセスメントツール |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、睡眠時無呼吸症候群患者におけるCPAP療法の中断リスクとその要因を抽出するアセスメントツールの開発とその信頼性・妥当性の検証である。CPAP療法のアドヒアランスの定義は「使用率が70%以上かつ使用日の平均使用時間が4時間以上」とされており、これまでは、この定義に沿うものを良好群、沿わないものを不良群とし、不良群に対して、画一的な生活指導が行われてきた。しかし、より効率的、効果的な指導を行うには、CPAP使用者をより細分化したアセスメントツールが必要であると考えた。そこで、CPAP使用者535名を対象に、アドヒアランスの指標である「使用率(CPAPの使用日数割合)」と「使用時間(CPAPの使用日における平均使用時間)」から4群化し、各群におけるCPAP使用者の特性に違いがあるかを検証した。 その結果、これまで不良群として一括りにされていたものが、「使用率だけが不良なもの」、「使用率も使用時間も不良なもの」、「使用時間だけが不良なもの」という3群に、一定の割合で分散していることがわかった。また、各群の特性として、BMI、年齢、CPAPの使用歴、既往歴、受診動機が影響していることが示唆され、CPAP使用者の良好群を含めた4群化は可能であると考えられた。 以上より、良好群か不良群かの2群の群分けよりも、4群化するほうが、指導の優先度が判別しやすく、また、従来のようにCPAPトラブルの事象に着目するのではなく、CPAP使用者の特性に着目したアセスメントツールを活用することで、個別性を重視した指導が期待できると考えられる。今後は、さらなる各群の特性指標を増やし、より多角的視点から成るアセスメントツールを完成させ、その信頼性・妥当性についての検証を継続する。
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Research Products
(2 results)