2018 Fiscal Year Annual Research Report
ストレスチェックデータの集団分析による職場状況の見える化と職場環境改善工夫の検討
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18H06379
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Saku University |
Principal Investigator |
朴 相俊 佐久大学, 看護学部, 准教授 (30730642)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | ストレスチェック / 集団分析 / 高ストレス者 / 主成分分析 / 類型化分布図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、長野県所在の製造業大手N 社の協力を得て従業員の職業性ストレス調査結果を用い、細かく集団ごとに分析作業を行うことによって科学的根拠を構築し、事業場におけるストレス特徴の見える化作業に進めることであった。また、この作業から職場のストレス特徴が示されている視覚化資料ができ、支援が必要と考えられる組織において社員参加型の職場環境改善グループワークを実施することで職場の実情に応じた職場環境改善に向けての具体的なアクションプランを提案することであった。研究の初年度(平成30年度)では、実際に一段階として職業性ストレス調査結果を用いて集団ごとに集計・分析手法を工夫・実施し、事業場におけるストレスの特徴とその結果に基づいた視覚化資料(類型化分布図)を作成することができた。そして、職場のストレス特徴が示されている視覚化資料(類型化分布図)を用いて二段階として、支援が必要と考えられる事業場において社員参加型の職場環境改善グループワーク(ヒアリング調査)を実施し、ストレス影響要因やストレス形態、職場状況について定性的検討を行うための調整段階に入っている。 初年度の調査においては、2018 年6 月~8 月に実施する職業性ストレス簡易調査票の職業性ストレス調査データ(1353 名)を用いて事業場の特性・実情を把握し評価することができた(実施した統計分析項目:項目分析、多重ロジスティック回帰分析、相関分析、主成分分析)。相関分析、主成分分析に用いる各指標には、「良好」とみなす基準(カットオフ値)を設定し、事業場の部課単位で「良好」と回答した者の割合を集計した。また、多重ロジスティック回帰分析を通して高ストレスの有無に関連のある要因を検討し、主成分分析を用いて5 事業場48 部課間の類型化作業を通してストレス状態の比較と評価を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
●一段階として職業性ストレス調査結果を用いて集団ごとに集計・分析手法を工夫・実施し、事業場におけるストレスの特徴とその結果に基づいた視覚化資料(類型化分布図)を作成することができたため。 ●二段階として、支援が必要と考えられる事業場において社員参加型の職場環境改善グループワーク(ヒアリング調査)を実施し、ストレス影響要因やストレス形態、職場状況について定性的検討を行うための調整段階に入っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目にあたる今年度の9月中に職場のストレス特徴が示されている視覚化資料(類型化分布図)を用いて支援が必要と考えられる事業場において社員参加型の職場環境改善グループワーク(ヒアリング調査)を実施し、ストレス影響要因やストレス形態、職場状況について定性的検討を行う予定である。 また研究成果の報告として、日本産業ストレス学会での発表、論文化を進める予定である。
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