2018 Fiscal Year Annual Research Report
進行がん患者のがん疼痛緩和に向けた遠隔看護システムの開発及び有効性の検討
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18H06386
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
千葉 詩織 東北大学, 医学系研究科, 助手 (60823391)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 遠隔看護システム / がん疼痛緩和 / 進行がん |
Outline of Annual Research Achievements |
がん疼痛は、進行とともに複雑化しQOL低下の要因である。現在、わが国では医療改革による在宅療養が推進され、がん疼痛をもつ外来通院中の進行がん患者は在宅においてセルフマネジメントを必要とする。しかし、在宅療養を継続するための疼痛セルフマネジメント確立支援が希薄しており、疼痛緩和に有効な看護支援システムの開発は急務の課題である。本研究の目的は、外来通院治療中の進行がん患者を対象に、進行期に最も多い苦痛症状であるがん疼痛緩和に向けた新たな支援としてタブレット端末を用いた「がん疼痛セルフマネジメント遠隔看護システム」を開発し、その有効性を検討することである。 平成30年度は、「がん疼痛セルフマネジメント遠隔看護システム」開発における原案作成を行った。原案作成では、遠隔看護研究実績のある大学院教員、緩和医療専門医、がん薬物療法専門医、がん看護専門看護師、がん性疼痛看護認定看護師等のスーパーバイズを受けながらの原案を開発した。さらに、システム運用に関するネットワークシステムとして機密性の高い閉域網の構築を行った。 平成31年度(令和元年)は、システムの有効性検討として「フェーズ1 進行がん患者のがん疼痛緩和に向けた遠隔看護システムの効果検証:医療者及び患者によるシステムに対するインターフェイス評価」及び「フェーズ2 進行がん患者のがん疼痛緩和に向けた遠隔看護システムの効果検証:無作為化比較試験」を実施する。フェーズ1は、現在東北大学大学院医学系研究科倫理委員会に申請中であり、4月から調査を開始する。フェーズ1を4月~6月まで調査を実施し、フェーズ2を7月から令和2年1月に予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、平成30年度に「がん疼痛セルフマネジメント遠隔看護システム」を開発し、平成31年度(令和元年)にシステムの有効性検討を実施する。 平成30年3月までに、システム開発における原案作成を完了した。システム原案作成は、遠隔看護研究実績のある大学院教員、緩和医療専門医、がん薬物療法専門医、がん看護専門看護師、がん性疼痛看護認定看護師等のスーパーバイズを受けながら開発した。さらに、システム運用に関するネットワークシステムとして機密性の高い閉域網の構築を行った。 平成31年度(令和元年)は有効性検討として「フェーズ1 進行がん患者のがん疼痛緩和に向けた遠隔看護システムの効果検証:医療者及び患者によるシステムに対するインターフェイス評価」及び「フェーズ2 進行がん患者のがん疼痛緩和に向けた遠隔看護システムの効果検証:無作為化比較試験」を実施する。フェーズ1は、現在東北大学大学院医学系研究科倫理委員会に申請中であり、4月から調査を開始する。今後はフェーズ1を4月~6月まで調査を実施し、フェーズ2を7月から令和2年1月に予定している。 以上より、現在の進捗は平成31年1月に遠隔看護基本システムの開発完了を予定し、2月より在宅でオピオイド定期服薬している進行がん患者を対象に試験運用を実施によりシステムを改修し、3月より無作為化比較試験による有効性の検討を予定していたため、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度(令和元年)はシステムの有効性を検討していく。フェーズ1は、がん疼痛に関する研究歴がある研究者・がん疼痛ケアに携わっている医療者5名及びがん疼痛緩和目的にオピオイド服薬中の進行がん患者5名の計10名にインターフェイス評価を行い、タブレット端末に搭載したシステムの質を評価し、さらに利便性の高いシステムへ改修する。インターフェイス評価は、対象者に自記式質問紙調査票でウェブユーザビリティアンケート評価の項目を用いて評価する。現在、フェーズ1について東北大学大学院医学系研究科倫理委員会の審査を受けており、4月~6月まで調査を実施する予定である。 フェーズ2は、がん疼痛緩和目的にオピオイド服薬中の進行がん患者の48名(介入群24名、対照群24名)へフェーズ1で構築したがん疼痛セルフマネジメント遠隔看護システムの効果検証を行う。対象者への調査期間は1ヶ月である。主要評価項目はがん疼痛の程度とし、オピオイド服薬セルフマネジメント、がん疼痛とオピオイドに関する懸念、健康関連QOL、症状悪化による救急受診回数及び入院回数(救急受診にかかった費用)を二次評価項目として検討する。フェーズ2における調査期間は7月から令和2年1月までの調査を予定している。
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