2020 Fiscal Year Research-status Report
Inequality in preferred place of care among community-dwelling older people
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19K21468
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長谷田 真帆 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (30821996)
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Project Period (FY) |
2020-02-01 – 2022-03-31
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Keywords | 死亡場所 / 終末期 / 意向 / 話し合い / 社会階層間格差 / 高齢者 / かかりつけ医 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の本研究成果として、まず地域とのつながりを持っている高齢者ほど、希望する最期の場所として自宅を選びやすいことが明らかになった(Ishikawa T, Haseda M, Kondo N, Kondo K, Fukui S, 2021)。次に高齢者個人の所得や教育歴の低さと、希望する療養場所の選びにくさや、自身の終末期に関して他人との話し合いを行っていないこととの関連を明らかにした(第79回公衆衛生学会にて発表、現在投稿準備中)。一方でかかりつけ医がいる高齢者や、情緒的サポートの授受がある高齢者ほど、人生の最終段階について話し合いをしている傾向があることが明らかになった(Moriki Y, Haseda M, Kondo N, Ojima T, Kondo K, Fukui S, 2020)。さらに、希望する療養場所に関する話し合いの割合に関する所得階層間格差が、かかりつけ医がいる場合にはいない場合に比べて小さい傾向にあり、かかりつけ医をもつことが、希望する療養場所・死亡場所に関する話し合いの社会階層間格差を緩和する可能性があることが明らかになった(第12回日本プライマリ・ケア連合学会にて発表予定、日野原賞候補演題に選出)。つまり本研究によって、人生の最終段階で過ごす場所の選びやすさには社会階層間格差があることが明らかになった。一方で地域とのつながりやかかりつけ医を持つことは、自身の健康を保つのみならず、自身の人生の最終段階における希望の具現化に寄与し、さらにその社会階層間格差をも縮小しうるかもしれない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度、分析結果をもとにいくつかの学会発表および論文発表を行うことはできており、研究は進んではいる。しかし新型コロナウイルス感染症拡大によって、特に2020年度前半は保育園に通わせられない日が発生し、幼い子どもの対応をする必要があったことや、予定外の異動による研究推進体制に大きな変更が生じたことで、当初想定していたよりも進捗は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在発生している研究の遅れをできるだけ取り戻すように、分析結果の学会報告を行い、議論を踏まえて論文化を進めていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の拡大により、学会がオンライン開催になったり、対面での研究ミーティングが開催できなくなったりしたことで、旅費の支出が減った。また本年度の研究に遅れが生じていることで、結果公表のための論文のオープンアクセス費用などへの支出ができなかった。次年度には研究を進めることで、学会での報告や論文の公表にかかる費用を支出したい。
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Remarks |
所属研究室および研究グループのホームページで紹介されています
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Research Products
(5 results)