2019 Fiscal Year Annual Research Report
炭水化物・脂肪酸摂取と遺伝子多型の脂質異常症発症への影響
Project/Area Number |
19K21481
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
篠壁 多恵 愛知医科大学, 医学部, 講師 (90828774)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脂質異常症 / 炭水化物 / 脂肪酸 / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日本人の死因の上位を占める心・脳血管疾患のリスク因子である脂質異常症と食事からの炭水化物や脂肪酸摂取の関連における遺伝要因の影響を明らかにすることを目的とした。 本研究課題において最終年度は、初年度にタイピングを終了した2多型に加え、1多型のタイピングを追加で実施した。タイピングデータの確認後、調査データと合わせた解析用データセットを作成した。妥当性を検討済みの食物摂取頻度調査法より算出された炭水化物(%エネルギー(E))、飽和脂肪酸(%E)、一価不飽和脂肪酸(%E)、および多価不飽和脂肪酸(%E)を用い、男女別で多変量調整したロジスティック回帰分析にて脂質異常症との関連を検討した。解析対象者は、日本多施設共同コーホート研究(J-MICC研究)の静岡と大幸地区参加者でベースライン調査、第2次調査ともに参加し、ベースライン時に脂質異常症有病者等を除外した2,495名(男性約42%、平均年齢50.6±9.2歳)とした。 約5年後の脂質異常症有病者は男性22%、女性19%であった。男性のSREBF1(rs11868035)AA群では、多価不飽和脂肪酸の最低四分位に対するオッズ比が、第2から第4四分位でそれぞれ、1.13、0.80、0.60 (trend P=0.049)であり、遺伝子多型と多価不飽和脂肪酸摂取の間に有意な交互作用は認められなかった(P=0.426)。他2多型についても有意な交互作用は認められなかった。女性では炭水化物や各脂肪酸摂取と脂質異常症に有意な関連は示されなかった。
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