2019 Fiscal Year Annual Research Report
3-dimensional motion analysis of gait and posture in spinal deformity patients
Project/Area Number |
19K21490
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
加藤 壯 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50822061)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脊椎 / 動作解析 / 3次元 / 立位 |
Outline of Annual Research Achievements |
脊椎疾患そのものや、疾患に対する手術によって、実際の身体の動きや、関節にかかるストレスにどれくらいの影響があるかを3次元的なモーションキャプチャーシステムを用いて計測する。従来のX線検査では得られなかったデータを獲得することにより、適切な手術方法や、手術による矯正の目標を明らかにすることが本研究の目的であった。 東京大学医学部附属病院リハビリテーション室に設置された赤外線カメラによるモーションキャプチャーシステムおよび床反力計(動作分析装置MA-3000、アニマ株式会社)を用いて、1分間の静止立位などの単純動作を行わせた場合の重心動揺指標や、骨盤を含めた下肢各関節にかかるモーメントの変化を計測した。 初めにpilot studyとして健常者ボランティアを8名募り参加を依頼し、静止立位1分間および椅子からの立ち上がり動作での動揺の程度と下肢関節にかかるモーメントの基準値を計測した。 2018年度のトライアルにおいて計測結果の信頼性が低いことが判明したため、体表マーカーの設置位置をより厳密に定義し、より再現性の高いデータ取得を目指したが、股関節モーメントについてはICC(2,1)=0.56と良好な結果を得ることができなかった。 モーメントは体表マーカーから計算される座標上の関節位置と、重心COPの位置関係によって大きく影響を受けるので、その定量的な評価は容易ではない。特に術前後の比較は、期間が大きく離れることや、マーカーの設置位置そのものの再現性を担保できないことから、信頼性の高い比較を行うことは困難であると結論した。 今後は、3次元モデル構成に必要最小限のマーカー数を用いて、重心動揺や、体節ごとの可動域計測を行う方針とする。その中で、外来においても計測可能な可動式計測装置を用いることで、実臨床への早期応用を目指すこととした。
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