2018 Fiscal Year Annual Research Report
関節拘縮予防を目的とした効果的な電気刺激条件の検討に関する研究
Project/Area Number |
18H06418
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
佐藤 勇太 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (30819313)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 関節拘縮 / 関節固定 / 後肢懸垂 / 電気刺激 / 骨格筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
関節拘縮は,関節固定等によって不動下におかれることで骨格筋等の関節周囲にある組織の変化が生じ,関節の可動範囲が減少した状態であり,日常生活に支障をきたすことから重大な機能障害の一つと言える.一度関節拘縮が発生すると完治しづらく,長期的な介入が必要となりやすい.関節拘縮の効果的な予防を行うには,①関節拘縮の病態の解明,②関節拘縮を重篤化させる因子の影響の調査,③介入方法の検討が必要である.従来の研究では,関節拘縮が発生過程で下肢の非荷重を伴うことで重篤化し,その原因が骨格筋の筋収縮減少に伴う伸張性低下であることが明らかとなっている.関節拘縮を予防するための最適な方法は,筋収縮の減少に直接介入できる電気刺激である可能性があるが,十分検討されていない.そこで,電気刺激の適応方法の違いが下肢の非荷重を伴って生じた関節拘縮に与える影響について検討している.本研究により,関節拘縮の治療に要する時間が短縮化し,健康寿命の延伸,医療費削減に貢献できると推測される. 2018年度には,本研究の基礎となる実験を通して,電気刺激の適応方法の検討を実施した.その結果,電気刺激は,非荷重を伴う関節固定によって生じた関節拘縮に対して,有効であり,より効果的な適応方法の一部を明らかにすることができた.この結果は,本研究において実施予定の電気刺激条件の一つが実際に効果的であることを示すものであり,客観的根拠となった.また,本研究の実施に必要な物品等の選定・購入を実施するとともに,本研究の遂行に必要な準備を概ね整えた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初想定していたように,2018年度の交付決定後,速やかに研究計画書を所属施設の動物実験委員会に提出し承認を得た.また本研究の基礎となる実験を通して,関節拘縮に適した電気刺激の適応方法の一部を明らかにした.また,実験の開始までに必要な準備は,概ね整えた.次年度の交付決定後,速やかにラットを購入し,実験を開始する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
実験開始に必要な準備はこれまでに概ね完了した.次年度の研究予定も当初立てていた研究計画に概ね準じており,実施可能と考えられる.今後も実験が円滑に行われるように適宜調整を行う予定である.
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