2018 Fiscal Year Annual Research Report
閉経女性の熱中症予防に向けた最適な運動処方および栄養処方の開発
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18H06420
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
丸井 朱里 早稲田大学, 人間科学学術院, 助教 (50824554)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | エストラジオール / 熱中症 / 体温 / イソフラボン / 女性ホルモン |
Outline of Annual Research Achievements |
女性は65歳以上で熱中症発症者が急増することが疫学データより報告されている。女性は50歳前後に女性ホルモンの一つであるエストラジオールの分泌量が低下して閉経を迎えることから、エストラジオールと暑さへの耐性は関連性があると考えられる。これまでに得られたエストラジオール欠乏ラットにおける暑熱下での体温上昇には、高い熱産生量が関与していると考えられた。これらより、本研究では『交感神経活動の亢進を抑制できれば、エストラジオール欠乏による暑熱下での体温上昇を抑制可能である』という仮説を立て実験を行うこととした。具体的には、耐暑能獲得に効果的な運動トレーニング処方(実験①)と栄養処方(実験②)についての実験を行った。 実験①に関しては、これまでに運動トレーニング処方に必要なトレッドミルの強度、頻度の検討を行った。現在は、運動を行ったのちに暑熱曝露を行い深部体温がどのように変化したか解析を行うための予備検討を進めている。今後、トレーニング課題によって体温上昇に差があるか解析を行う。 実験②に関しては、大豆に含まれる微量成分であるイソフラボンを使用して検討を行った。卵巣摘出手術によりエストラジオール欠乏状態となった雌ラットに対して、イソフラボン非含有食の群(コントロール群)と、イソフラボン含有食の群(イソフラボン群)の2群に分けた。通常環境下において、イソフラボン群はコントロール群と比較して、暗期の深部体温と活動量が低下する傾向があることが明らかとなった。今後、暑熱環境において体温上昇に差があるか解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験①に関して、トレッドミル運動の手技取得にやや時間を要したため。現在は取得済みである。実験②に関して、イソフラボン非含有/含有食の作成と、摂食量や体重推移の予備検討に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
予備検討等を終えたため、実験を継続することで当初の計画を遂行する。
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