2018 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外線分光法及び高次多変量解析を用いた運動学習における脳内メカニズムの解明
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18H06424
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kansai University of Health Sciences |
Principal Investigator |
備前 宏紀 関西医療大学, 保健医療学部, 助教 (50828770)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 運動学習 / NIRS / 近赤外分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,運動学習進行時の経時的変化における脳の機能的結合変化を明示することを目的とした.脳内メカニズムに関する研究では,脳機能イメージングによる評価が必要であり,これまで機能的核磁気共鳴画像法(functional magnetic resonance imaging: fMRI)が多く用いられてきた.fMRI は脳の深層まで計測可能であり脳機能イメージングの主流である.しかし,fMRIは身体の拘束性が高く,運動学習での課題は制限される.一方で近赤外線分光法(near-infrared spectroscopy: NIRS)は拘束性が低く活動や動作時の脳機能イメージングには適している.そこで本研究では,操作が簡便,低拘性のNIRSを用い,運動学習時の脳機能イメージングを行った. 健常者を対象に,タブレットパソコンを机の縁に対し60度傾斜させ,タブレットパソコン上に映し出されている星型を前方に設置したパソコンモニター上に投影し,パソコンモニターを見ながらタッチペンにてタブレットパソコンの星型をなぞるというこれまで対象者が慣れていない動作を実施することとなり,新奇に運動学習をする必要が生じる.この時の運動学習が進行する過程をNIRSを用いて計測した.また,関心領域を運動学習に必要とされる前頭前野および運動関連皮質とした.今後,NIRSから得られたデータを統計解析により,運動学習が進行する過程での脳の機能的結合の変化を明らかにする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
想定していたより運動学習課題の難易度が高く,想定に反し運動学習が上手く進まないこ とが判明した。そのため、新たな条件設定での予備実験を行ったうえで、脳内メカニズム解明のための本実験を行う必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
NIRSから得られたデータを統計解析により,運動学習が進行する過程での脳の機能的結合の変化を明らかにする.
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