2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of evaluation methods considering gender differences for sports performance
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18H06445
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
坂本 慶子 明治学院大学, 教養教育センター, 助手 (50771250)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | スポーツパフォーマンス評価法 / 女子サッカー / キック動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,女子スポーツ競技種目を代表とすると考えられる女子サッカーにおいて,選手のパフォーマンス評価指標の1つで あるキック動作の「蹴り脚スイング速度生成」について多角的な視点から明らかにし,女性スポーツ競技のパフォーマンス評価法の基盤を創生することを目的としている. 2018年度では,研究1(性差及び競技レベル,身体的特徴から生じる動作の違いの解明)における測定を行った.大学体育会サッカー部に所属する熟練女子選手25名を対象とし,最大努力下でのインステップ及びインサイドキックを行わせ,光学式 3 次元自動動作分析装置を用いて身体代表点の 3 次元座標値データ,地面反力計を用いて,蹴り脚軸脚それぞれに作用する力データを収集した.分析の途中ではあるが,女子選手間で大別して2タイプのインステップキック動作が観察され,タイプの異なるグループで比較したところ,フォワードスイング時の骨盤の左右屈角度と軸脚接地時の骨盤前後傾角度に違いがみられた(p<0.05).このような結果が生じた理由について検討するとともに,今後は海外の女子選手を対象にデータ収集及び解析を進め,人種等の身体的特徴の相違性及び類似性を検討する. また,研究2(差異を考慮したパフォーマンスの評価法の確立)では,2次元右足モデルを3次元に拡張する試作を行った.2019年度中盤にはサッカーキック動作のモデルに展開する予定である. さらに,共同研究者と取得した研究1のデータを共有し議論を重ね,研究3(パフォーマンス向上を目指したトレーニングへの介入)への準備を進めることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度内に女子選手及び男子選手のボールキック実験を行う予定であったが,女子選手のみのデータ収集に留まった.これは研究1の予備実験後,そのデータを基に共同研究者とデータの精度や今後の研究遂行に関する議論に時間を割き,本実験遂行までに時間を要したためである.2018年度分の実験(男子選手のデータ取得)は,2019年度前半に実施する予定である.現在では,実験の方法と分析の手順を確定することができており,2019年内に遅れを取り戻す見込みである.
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度序盤は,実施が遅れている男子選手のデータ収集を完了させ,次いで2019年度中盤までに当初予定していた外国人女子サッカー選手のデータ収集を実施する. その後,3次元順動力学シミュレーションのモデル完成とともに,当初の予定通り2019年度上半期より3次元順動力学シミュレーションから得られたデータを基に,女子選手に効果的な技術と実際の選手の動作と比較し,選手の目標とするスイング速度における生成の達成度を評価する方法を構築する. さらに,構築した方法を用いて,様々な身体的特徴を有する女子選手に科学的データを提示しながら介入し,構築した評価方法の妥当性を検討するとともに,キック動作の技術向上を目指す.
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