2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K21520
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
上原 信太郎 藤田医科大学, 保健学研究科, 講師 (30725130)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 運動探索 / 外側前頭前野 / 経頭蓋磁気刺激 / 経頭蓋直流電流刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、運動探索行動と外側前頭前野(Prefrontal Cortex; PFC)の神経活動との関連性を検証することである。前年度は外側前頭前野の脳活動量の間接的指標として外側前頭前野から対側第一次運動野(M1)への抑制性経路(PFC-M1抑制)に着目し、その特性を検証してきた。一方で運動探索行動の指標については未だ不明な点が多く、神経活動との関連性について検証を進める上で基準となるべき行動特性を明らかにしておく必要がある。そこで本年度は、健常被験者を対象に以下のような行動実験を実施した。 被験者には示指を使用した単純な到達運動を実施してもらった。この時、求められる方向へ到達運動が実行された場合に正のフィードバック(FB)が、それ以外には負のFBが返されるよう課題を設定し、被験者にはなるべく多くの試行で正のFBを得るよう促した。また、正のFBが与えられる方向が暗示的に移動する課題操作を行い、負のFBに応じて運動方向の探索を促すよう設定した。このような環境に暴露した際の探索行動の大きさとその時系列動態を調べるため、一定間隔でキャッチトライアル(運動方向に関わらず必ず負のFBが返される)を挿入し、その直後の運動試行における運動変化量(絶対値)を運動探索の程度を表す指標として評価した。その結果、正のFB範囲の移動に伴って運動探索量は増大し、その後、到達運動自体は求められる方向へ収束しているにも関わらず探索量の大きさは高いレベルで維持されていることが確認された。 今後は本研究で得られた各指標の特性に基づき、運動探索行動と脳内神経活動との関連性について詳細な検討を進めていく予定である。
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Research Products
(3 results)