2018 Fiscal Year Annual Research Report
Improvement of physical function and quality of life of hemodialysis patients by stabilization of autonomic nervous function
Project/Area Number |
18H06451
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
辻 義弘 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (20825484)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 血液透析 / 除水速度 / 自律神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,「血液透析患者の自律神経機能を安定化させることにより,身体的な機能 改善および患者QOLを向上させること」を目的とする.具体的には,自律神経の安定化方法として,患者ごとに最適な除水速度を決定しテーラーメイドな血液透析を行う.最適な除水速度を決定するため,以下の2点を調べる.はじめに透析患者の平均除水速度と死亡率の関係を明らかにするため生存解析と原疾患別に層別解析を行い,後向き観察研究を行う(除水速度の長期的影響).次に,透析中の除水による循環血漿量減少に対する自律神経応答を定量評価し,自律神経が最も安定する除水速度を調べる(除水速度の短期的影響).これら長期的影響と短期的影響を用いて患者の最適な除水速度を決定する.自律神経機能を捉えるために,心電図,指尖容積脈波を用いる.心臓の拍動はゆらぎを有し,心拍変動の周波数解析により,交感神経・副交感神経機能を評価することが可能である.本年度においては,非糖尿病性腎症群と糖尿病性腎症群の年齢,性別,BMI,透析期間,透析時間,心血管病変の有無,透析間体重増加量,除水量,除水速度,%CGR,GNRI,血清アルブミン濃度およびKt/Vと死亡に関連する因子の抽出し,多変量解析を用いて血液透析患者の死亡に関連する因子を探索した.また,非糖尿病性腎症群と糖尿病性腎症群の除水速度と生存率の関係をそれぞれにおいて評価し,至適除水速度を推定した.今後,血液透析患者の死亡に関連する因子を抽出する前年の取組みで得られた検討結果と知見に基づき,血液透析中の自律神経応答の測定を実施する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的の達成に向けて,本年度予定されていた計画内容がほぼ遂行できたため.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に従い,次年度はこれまでに得られた成果と知見に基づき,研究計画・方法に沿って,次の段階へ研究を進める予定である.問題が生じた場合には,状況に応じて方法論を変更する.
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