2018 Fiscal Year Annual Research Report
コンテンツ配信サービスのための低遅延な符号化キャッシュ方式の開発
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18H06466
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
瀧田 愼 神戸大学, 工学研究科, 工学研究科研究員 (50822285)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | キャッシュ利用 / 符号化配送 / ネットワーク / コンテンツ配信サービス / 低遅延 / 配送データ量削減 |
Outline of Annual Research Achievements |
大容量の映像データをインターネット経由で提供する動画配信サービスが普及するとともに、ネットワークトラヒックが肥大化している。ネットワークの混雑は、遅延の発生や低画質化などサービスの品質に大きな影響を与える。ネットワークの混雑を避けて、サービスの利用者に低遅延で高画質なコンテンツを提供するために、ネットワークの負荷分散やネットワーク上に流れるデータの量を削減する技術の開発は不可欠である。本研究では、実環境での運用を念頭に置いて、次の二つの研究項目、1)利用者目線の遅延の短縮とネットワークの処理能力の向上を可能とするデータ配送方式の開発、2)符号理論やグラフ理論などのを応用して、開発した方式の計算コストの削減を設定している。 前者の研究項目に対して、まず実環境を想定しネットワークのモデル化を行った。具体的には、複数の利用者が、異なる大きさのキャッシュ容量を保持し、また異なる伝送速度で通信するネットワークをモデル化した。キャッシュ容量は通信端末(スマートフォンやパーソナルコンピュータなど)の性能によって異なり、伝送速度はアクセスポイントからの距離や障害物の有無により異なる場合があり、実環境で想定されるネットワークである。次に、そのモデルに対して、基本的な配送方式を与え、その方式の効率について伝送遅延やスループットを指標として、基本的な評価をした。そして、利用者目線の遅延を短縮するために必要なネットワークの要件や配送方式の要件の基本的な分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた対象とするネットワークのモデル化やシミュレーション実験の準備が整い、次年度以降の実験および発表・論文化等の準備は整っている。初年度としては概ね予定通り進めたものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度に得られた成果をもとに、データ配送方式を改良するとともに、シミュレーション実験により、社会実装するための課題を分析する。
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