2019 Fiscal Year Annual Research Report
新規ポリマー材料を用いた唾液硝酸イオン測定器による操船者の心的負荷定量評価
Project/Area Number |
19K21549
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Toba National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
北村 健一 鳥羽商船高等専門学校, 商船学科, 助教 (00825440)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | イオンセンサ / ポリマー / ドリフト / 唾液硝酸 / 操船シミュレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
操船時におけるベテラン操船者の、他船の接近による衝突の恐れといった自船に対する危険な要因を認知する場面を生理指標によりとらえることで、その場面におけるベテラン操船者の認知を若手操船者へ容易に伝達可能とすることを研究背景としている。唾液硝酸イオンを心的負荷の評価に有効な生理指標として着目し、操船者を対象に心的負荷評価の実現に挑戦している。研究目的としては、唾液硝酸イオンを定量評価できる測定器の開発とするが、具体的にはその測定器を構成する唾液硝酸イオン選択カクテル(薄膜)の追求である。唾液硝酸イオン測定器は、ISFETs(Ion-sensitive field effective transistors)と呼ばれるセンサに、硝酸イオン検知物質であるligandを含む薄膜を張ることで完成する。 前年度は、実際の現場環境における操船者の心的負荷評価が可能であると示されたポリマーBを唾液硝酸イオン選択カクテルに採用する従来の測定器に対して行った実験結果と比較して、ポリマーAを唾液硝酸イオンカクテルを採用する新規に使用した測定器の優位性を検証したが、本年度は操船シミュレータを用いた環境でその優位性を検討した。その優位性には、唾液に対する測定値の安定性・応答性・選択性・耐久性が挙げられる。これら安定性等の発生要因を確実に掴んで言っており、目指している唾液硝酸イオン測定器の確立に向けて着実に進んでいる。
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