2018 Fiscal Year Annual Research Report
硫化カルボニルの動態に関与する土壌微生物の分布及び系統的特徴の解明
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18H06502
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
猪原 英之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 産総研特別研究員 (10824790)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 硫化カルボニル分解 / 細菌群集構造解析 / 真菌群集構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
硫化カルボニルは硫黄化合物の中で最も高い濃度(500pptv程度)で大気に含まれており、硫酸エアロゾルの前駆物質であることから、地球の熱収支に影響を与える物質である。また、硫化カルボニルは二酸化炭素のアナログ物質であることから、植物によって二酸化炭素が取り込まれる際に、硫化カルボニルも同時に植物に取り込まれる。そのため硫化カルボニルは、植物の総一次生産量を測定するためのトレーサーガスとしても注目されており、硫化カルボニルの動態を把握することが求められている。 硫化カルボニルの主要な消失源である土壌では、微生物が硫化カルボニルを分解することが知られている。しかし、硫化カルボニル消失に対する土壌微生物の寄与の程度については明らかとされていない。本研究では、土壌微生物群集構造の解析技術を用いることで、硫化カルボニル分解土壌微生物の分布、系統的特徴を明らかにすることを目的とした。 本年度は、文献による調査を行うことで、土壌中の硫化カルボニル分解微生物の分布を把握するための実験系を検討した。硫化カルボニル濃度が異なる気相下で土壌を培養し、次世代シーケンサーを用いて土壌微生物群集構造を比較することで、硫化カルボニル分解に関与する微生物が推測できると予想された。また、土壌微生物による硫化カルボニル分解の全体像を捉えるためには、16S rRNA遺伝子を対象とした細菌群集構造の解析と並行して、ITS領域を対象とした真菌群集構造の解析を行うことが重要であると予想され、真菌群集構造の解析手法についても検討を行った。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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