2020 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of age-related relationship between genotype of taste receptors and phenotype using primate organoids.
Project/Area Number |
19K21586
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 啓雄 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (60314176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩槻 健 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50332375)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 味覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では(1)味覚機能の低下の検出と(2)味蕾オルガノイド作成による移植の可能性探索を行っている。以下にこれまでの実績を示す。 (1)味覚機能の低下の検出 甘味・旨味・苦味等は舌にある味蕾中の味細胞で検知される。味覚受容体には個人差が多いことが知られ、これが味覚の検知閾値に関わっている可能性がある。そこで、味覚について、個体差が表現系レベルでどれだけあり、その機構が遺伝子レベルに由来するのか、その他の機構によるのか検討した。まず、健常成人に対して味覚試験紙をなめた際の味の強弱がどの程度時間変化するのか検討した。また、受容体の遺伝子型判定や発現解析を行い、それぞれの遺伝子型がどの程度味覚感度に影響するか推定した。具体的にはTAS2R38とTAS2R43の遺伝子型判定を実施しながら、ハプロタイプごとの苦味感受性を検討した。 (2)味蕾オルガノイドの作成と評価 申請者らのグループは、世界に先駆けてサルの味蕾および腸管オルガノイド(幹細胞由来の培養細胞系)を作製した。そこで、これらの霊長類のオルガノイドを応用して、味細胞や味覚受容体発現上皮細胞を誘導し、発現遺伝子をRNAseqにより検討した。消化管オルガノイドにおいては、小腸からタフト細胞を多く含む条件を、大腸から内分泌細胞を多く含む条件を整え、それぞれにおいて発現している分子を網羅的に解析した。また、味蕾移植を免疫反応が弱い腎臓に対して試みたが、うまく生着しなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染対策のため、高齢者を対象とした実験ができていない。また、老齢ザルの入手が遅れているため、in vitroにて霊長類の“老化モデル”を構築することができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年間延長し、高齢者に対する反応については、ワクチン接種など、状況が改善されたときに研究を再開する。また、老齢ザルの入手の機会をできるだけ生かし、老化オルガノイドを作成する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染防止のためにヒト対象特に高齢者を対象とする実験ができなかったため、2021年度に特に高齢者を対象とした実験を実施する。
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Research Products
(12 results)