2019 Fiscal Year Research-status Report
心筋細胞の老化を定義づけるエピジェネティック変動の解明
Project/Area Number |
19K21600
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
白井 学 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 室長 (70294121)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 真樹 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 室長 (70552024)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
Keywords | 老化 / 心臓組織 / エピジェネティック変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:加齢や疾患による心機能の低下を抑制・防止する薬剤等を開発し、高齢者の生活の質を向上し、医療費の増大を防ぐ有効な手段を構築することを目指す。 研究実績: 1.RNA-seq解析による、網羅的な遺伝子発現解析:これまで若年期(12週令)および壮年期(12ヶ月令)の野生型およびPcgf5KOマウス左心室組織を用いてRNA-seq解析を行ってきたが、本年度は老年期(16ヶ月令)の野生型およびPcgf5KOマウス左心室を用いてRNA-seq解析を行った。若年期と壮年期の間で発現変動する約800遺伝子の同定に成功し、一部は炎症に関連する遺伝子群であることがわかっている。また、Pcgf5KOマウス特異的に発現変動する遺伝子についても同定を行い、解析を進めた。 2.網羅的なヒストン修飾変動解析:それぞれの週令における、ヒストン修飾変動の網羅的解析を開始した。 3.ATAC-seq解析:それぞれの週令における、構造が変化する染色体領域を解析するために、ATAC-seq解析の体制を構築した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒストン修飾変動解析のためにプロテオーム解析を開始したが、解析機器の故障により現在は、修理が完了するまで解析を停止している。現在、新型コロナの影響により、モデルマウスの実験が停止されており、今後の影響が大きいと予想される。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.RNA-seq解析による、網羅的な遺伝子発現解析:既に網羅的なシーケンスデーターを得ることができたので、加齢とともに変動する遺伝子発現の詳細な解析を行う。 2.網羅的なヒストン修飾変動解析:機器の修理完了後に改めてプロテオーム解析を行う。 3.ATAC-seq解析:解析体制は構築できたので、ATAC-seq解析を開始する。
|
Causes of Carryover |
(理由) プロテオーム解析機器の故障により、解析に遅延が生じている。また、国立循環器病研究センター移転のために壮年期、老年期マウスの準備に時間がかかっている。 (使用計画) プロてオーム解析機器の修理が完了次第、解析を再開する。
|