2022 Fiscal Year Annual Research Report
Mystical Thought in the Edo Period: Secret Traditions relating to Prince Shotoku
Project/Area Number |
19K21602
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
曽根原 理 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (30222079)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Keywords | 近世仏教 / 聖徳太子信仰 / 潮音道海 / 依田貞鎮 / 大成経 / 東照権現 / 黒本尊 / 排仏論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は第一に、資料集作成を補助する調査を行った。2022年5月の天台寺院(滋賀県)における天台教学史研究のための資料調査、同年9月の宮崎県(県立図書館など)および翌年3月の沖縄県(県立図書館など)における神仏習合思想に関する調査、10月の長野県(県立図書館)・群馬県(県立文書館)・栃木県(日光山輪王寺)における主に修験関係文献を対象とする調査、12月の東京都(国文学研究資料館など)における文献調査がそれにあたる。 第二にそうした成果を豊かにするための情報交換活動として、10月に日本思想史学会の大会(京都・同志社大学)に参加し、近世の神仏習合神道や関係する研究を進めている方々との意見交換の機会を得た。さらに、資料集を共編するオランダのライデン大学のボート・バウンステルス両先生との検討会のため、2022年12月に渡欧し、具体的な文言のレベルで資料集の原稿を囲み意見交換などを実施することができた。 これらの活動を形にするため、2つの成果報告を予定している。まず、既に「(仮)近世仏教資料叢書」(同朋舎新社)第3巻「国家を守護する仏神」の原稿を作成・入稿し、現在初校が出ている段階である。コロナ禍などで当初予定より遅れているが、年度内には刊行されると見込んでいる。次に、2023年8月にベルギーで開催されるEAJS大会において、『大成経』や聖徳太子信仰を主題とするパネル報告「A Forgotten Chapter in the Intellectual History of the Edo Period(失われた江戸時代の思想史の一章)」を、ボート・湯浅佳子両先生と共に実施する予定である。
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