2020 Fiscal Year Research-status Report
Embodied Logic in Space: Negation and Contrast in Japanese Sign Language
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19K21635
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
有光 奈美 東洋大学, 経営学部, 教授 (00408957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高嶋 由布子 東京学芸大学, 国際教育センター, その他 (40792271)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 日本手話 / 否定 / 論理性 / 身体性 / 否定極性項目 / 緩叙法 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はコロナのため、海外出張や国内出張、また、撮影に関して、計画したように研究を推進できない点もあった。しかし、手話表現の分析については、日本手話データへのアノテーションを依頼したりすることによって、進めることができた。映像(動画)にアノテーションを付ける作業をお願いでき、納入されたELANファイル(映像アノテーションのデータ)を対象として、否定と対比表現に着目し、日本手話の論理性とその身体性を裏付けられるような分析を加えていくことができるような準備を進めることができた。また、論文「日本語と英語における否定極性項目と緩叙法」『英語語法文法研究』 第27号 英語語法文法学会 2020年12月25日、pp.5-20. の中では、日英語の否定性に関わる否定極性項目 (Negative Polarity Items)と緩叙法のレトリックにおける相違点と共通点について論じた。例えば、否定極性項目 (NPIs)については、ごく少量に関連する日本語の「一ミリも」や、英語の "an inch" に類する表現を扱った。また、緩叙法においては "not bad," "not bad at all," "not good," "not good at all" を中心にコーパスで比較して論じた。こうした日英語の否定関連表現を基にして、日本手話において、否定極性項目 (NPIs)や緩叙法がどのような表現で示されているか、また、そのような表現になる動機付けは何なのか、記号操作による否定と、非記号操作的な(身体的な、あるいは、メタファー的な)否定の相違点は何なのか、そして、否定・否定性の本質とは何なのか、日本手話での表現(形式)と意味の関係性に着目することで、今後の研究に反映していきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナによる影響を除いて、少しずつではあるが、進めることができている。ただ、コロナのために、スタジオ等に集まって、日本手話による具体的な表現やコミュニケーションの実際の様子を撮影することが困難な状況にある。手話表現のデータがこの研究には必須であるので、今後は、この点にも力を注いでいきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ対策のできているスタジオ等において、日本手話による具体的な表現やコミュニケーションの実際の様子を撮影していくことを勧めていきたい。また、2019年のTISLR(ドイツ、ハンブルグ大学)での研究発表が、まだ論文化できていないので、原稿を進めていきたい。他にも、いくつも否定関連のテーマがあるが、英語・日本語におけるそうした着眼点を、日本手話に反映させて、どのような共通点・相違点があるのか、明らかにしたい。このような分析を通して、手話の文法と意味、そして、身体的基盤を解明する。また、日本手話の独自性を指摘するだけでなく、日本手話の否定と対比表現に着目することを手掛かりに、言語一般に共通すると推測される普遍性に迫りたいと考えている。
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Causes of Carryover |
コロナのため、海外出張や国内出張や撮影が計画通りには実行できなかった。次年度は、社会状況を見ながら、海外出張や国内出張や撮影を進めるとともに、原稿の執筆に注力する。
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Research Products
(1 results)