2021 Fiscal Year Research-status Report
AI related invention and patent law
Project/Area Number |
19K21674
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
潮海 久雄 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (80304567)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
|
Keywords | 機械学習 / AI関連発明 / 深層学習 / データ / 特許要件 / 進歩性 / 開示要件 |
Outline of Annual Research Achievements |
公表した成果は、AI関連発明が利用される電子商取引について検討した「電子商取引における商標権侵害の責任主体」令和2年度知的財産に関する日中共同研究報告書日中交流(2021年4月)pp198-209にとどまった。 ただ、この問題は、商標権侵害品をプラットフォームがAIにより自動的に削除できるかという問題と関連しており、「デジタル単一市場における著作権指令―オンライン上の媒介者の責任の視点から―」EU法研究9号103-132頁(信山社・2021年1月)を応用することを計画している。 また、2020年度に公表した、 Patentability Issues for AI-related Inventions in Japan, AIPPI Japan vol.46 No.2 pp71-89 (2021年2月)、「AI関連発明の特徴と将来的課題―進歩性,開示要件,発明者」『ビジネスローの新しい流れ 片山英二先生古稀記念論文集』219-250頁(青林書院・2020年11月)、「特許法における進歩性要件の現代的課題―AI関連発明を中心に-」特許研究70号25-50頁(2020年10月)を、欧米の新しい動きをふまえてまとめている。 さらに、AI関連発明の発明性、新規性・進歩性要件、開示要件(実施可能要件、サポート要件)、発明者について、欧米の文献を参照し、新しい学習方法や、AI関連発明が完成する過程を全体を俯瞰した上で、修正・拡大し、まとめをおこなっているが、公表にはいたっていない。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ流行のため、当初予定していた欧米への海外渡航ができず、学術や実務との交流がすすまなかったことが一番大きい。ただ、欧州の実務家とzoomやメールを通じて交流し、実務的な細かな点についてフォローしており、進歩性要件・開示要件・発明者要件などの特許要件について、さらに考察をすすめた。
|
Strategy for Future Research Activity |
海外でも、AI関連発明に関する文献がようやくでてきているためフォローする。イスラエルからの大学院生を受け入れる予定で、海外の研究者・実務家、国内の実務家と交流をすすめる予定である。 また、並行して研究をすすめている、標準必須特許の研究、および、大規模データの活用の研究が、AI関連発明においても大いに関連することが判明したため、これらの点との関連にも留意しながら研究を進める予定である。
|
Causes of Carryover |
コロナの蔓延に伴い海外渡航が困難であったため、海外の研究者・研究機関との学術交流を行うことを計画している。また、AI関連発明に関する海外文献が出版されはじめたためこれらの文献資料収集に使用することを計画している。
|