• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2021 Fiscal Year Research-status Report

The Quest for a New Legitimacy Principle for Transboundary Governance

Research Project

Project/Area Number 19K21677
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

興津 征雄  神戸大学, 法学研究科, 教授 (10403213)

Project Period (FY) 2019-06-28 – 2023-03-31
Keywords行政法 / ソーシャル・メディア・プラットフォーム / 正統性 / ガバナンス
Outline of Annual Research Achievements

2021年度は、2020年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大のため、予定していた国内外の出張が取りやめになるなど、研究計画の大幅な修正を余儀なくされた。そのため、2021年度は、文献研究を中心に進め、研究課題の基本的コンセプトを個別的テーマに応用する論文を執筆し、公表する作業が中心となった。
公表業績のうち、「ソーシャル・メディア・プラットフォームと公私の区分」(上・下)は、今年度の研究成果を代表する業績である。この論文においては、ソーシャル・メディア・プラットフォームが表現活動の場としてきわめて大きな意味をもっている現状において、それを(準)公的な存在とみなし利用者の表現の自由を保障するように拘束されるとする立場と、プラットフォーム事業者はあくまでも私企業であるのだから契約の自由や自己決定が尊重されるべきであるという立場を対比し、表現の自由の私人間効力に関するアメリカ合衆国の判例を検討しつつ、古典的な公私の区分論がソーシャル・メディアの規制に対してもつ意味を分析した。
「オリンピック・パラリンピックから考えるスポーツと法 特別座談会」においては、前年度に公表した「スポーツ競技団体の裁量権と行政法的思考」(早川吉尚編『オリンピック・パラリンピックから考えるスポーツと法』所収)の背後にある公法理論について、筆者の考えを学生読者をも念頭に置きつつ敷衍した。
"A Global Administrative Act?"は、難民認定を素材としたグローバル行政法研究の成果を英語で発表したものである。
「処分性の定式に関する疑問」は、処分性のリーディングケースとされる判例の先例的意義について検討し、従来の学説の理解を批判するものである。行政法の解釈論的論文ではあるが、本研究の実践的応用という性格をも有する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

新型コロナウイルス感染症の世界的拡大のために、予定していた国内外の出張を取り止めざるを得ず、国内外の研究者との意見交換や、研究成果の発表の場が十分に確保できなかった点では、進捗状況にやや遅れが見られるものの、前述のとおり研究方法を文献研究に切り換え、成果は着実に挙げることができたため。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響を受けて、予定していた外国出張やインタビューなどが実現できなくなったため、2022年度は、感染状況を見きわめつつ、柔軟な対応を模索して、研究活動を止めずに着実な成果を挙げることができるように、研究を推進する。
なお、2021年度においては、研究成果を収録した論文集、研究成果を一般向けまたは学生向けに解説した入門書またはケースブック、および研究成果を反映させた行政法の概説書の作成を計画しており、出版に至れば、それを関連分野の研究者や実務家に頒布してフィードバックを得ることも計画している。

Causes of Carryover

2021年度は、2020年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響を受けて、予定していた外国出張やインタビューなどが実現できなくなるなどの理由で、大幅な次年度使用額が生じた。2022年度は、引き続き、研究計画調書に記した計画に従って、研究を進める。なお、2022年度においては、研究成果を収録した論文集、研究成果を一般向けまたは学生向けに解説した入門書またはケースブック、研究成果を反映させた行政法の概説書の作成を計画しており、出版に至れば、それを関連分野の研究者や実務家に頒布してフィードバックを得ることも計画している。

  • Research Products

    (7 results)

All 2022 2021 Other

All Journal Article (6 results) (of which Open Access: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] A Global Administrative Act? Refugee Status Determination between Substantive and Procedural Law2022

    • Author(s)
      OKITSU, Yukio
    • Journal Title

      Maria Grahn-Farley and others (eds), Governing with Public Agencies: The Development of a Global Administrative Space and the Creation of a New Role for Public Agencies

      Volume: - Pages: 65-98

    • Open Access
  • [Journal Article] 処分性の定式に関する疑問――最高裁昭和39年10月29日判決はリーディングケースか2022

    • Author(s)
      興津征雄
    • Journal Title

      自治研究

      Volume: 98(2) Pages: 78-101

  • [Journal Article] ソーシャル・メディア・プラットフォームと公私の区分(下)2021

    • Author(s)
      興津征雄
    • Journal Title

      法律時報

      Volume: 93(12) Pages: 107-112

  • [Journal Article] ソーシャル・メディア・プラットフォームと公私の区分(上)2021

    • Author(s)
      興津征雄
    • Journal Title

      法律時報

      Volume: 93(11) Pages: 85-90

  • [Journal Article] オリンピック・パラリンピックから考えるスポーツと法 特別座談会〈後編〉2021

    • Author(s)
      早川吉尚=興津征雄=南野森
    • Journal Title

      法学教室

      Volume: 490 Pages: 50-58

  • [Journal Article] オリンピック・パラリンピックから考えるスポーツと法 特別座談会〈前編〉2021

    • Author(s)
      早川吉尚=興津征雄=南野森
    • Journal Title

      法学教室

      Volume: 489 Pages: 70-82

  • [Remarks]

    • URL

      https://researchmap.jp/okitsu.yukio/

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi