2019 Fiscal Year Research-status Report
Empirical analysis on the formation of gender norms on the division of labor
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19K21687
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川口 大司 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (80346139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 ひろみ 日本女子大学, 家政学部, 准教授 (50605970)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 性的役割分業 / 社会規範 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という性別役割分担に関する社会規範を取り上げ、個人の中での規範の可塑性に注目することでその形成過程を明らかにするとともに、政策介入をうけて社会規範が変わることがあるのかを実証的に検証する。 令和元年度は性別役割分業に関する価値観の形成要因に関して、社会学並びに経済学における先行研究のレビューを行った。その結果、多くの研究がサーベイデータの分析を通じて、女性の労働力参加など社会の実態の変化に応じて、価値観が変化していることを示していることが明らかになった。その一方で、先行研究は一つ一つの国に焦点を当てた分析を中心に研究を進めていることが明らかになり、国際比較可能なデータをもちいて長期間にわたる複数国をプールしたパネル分析についてはごく少数の研究においてしか行われていないことが明らかになった。 同時に価値規範の形成に対して学校教育のカリキュラムが与える影響についての分析も進めた。これに関しても先行研究のレビューを行い、カリキュラム変更が政治的傾向に対して影響があることを示した中国の研究など少数の研究が行われていることを確認した。 これらの先行研究を踏まえて日本における家庭科の男女共修が、家庭内での家事分担に与えた影響について分析を進めている。カリキュラム変更が行われた歴史的な経緯、移行期におけるカリキュラムの取り扱いといった制度面での調査を進めると同時に、マイクロデータを用いた分析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和元年度は、予定通りに先行研究のレビューを終えることができ、研究計画の一部については実証分析を開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は研究計画に従い、国際的なサーベイデータを用いて、男女役割分業に関する価値観の形成過程の分析を行い論文を完成させる。また、家庭科の男女共修化の影響分析に関しては、その分析を継続し論文を完成させる。
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Causes of Carryover |
先行研究を精査した結果、実施を予定していたネットサーベイより得られる情報では、十分な学術的貢献を行えるような情報が得られないことが明らかになり、サーベイの実施を断念した。また年度末にかけて新型コロナウイルスの感染拡大が起こり予定していた海外出張を取りやめた。
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Research Products
(16 results)