2023 Fiscal Year Annual Research Report
Quantitative approach to aesthetic labor and social stratification
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19K21721
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太郎丸 博 京都大学, 文学研究科, 教授 (60273570)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | サーベイ実験 / 写真調査 / 手 / 外見規範 / ファッション / メイク |
Outline of Annual Research Achievements |
美的労働に関する新しい調査の方法を開発するために、試験的なWEB調査を行った。この調査では、ヴィネットを使ったサーベイ実験と、回答者に右手の写真をアップロードしてもらった。 近年、ヴィネットをランダムに生成する技術が普及し、以前にくらべて安価にそのようなヴィネットが使えるようになった。これを利用し、外見と労働に関する規範を調べるために、4種類のヴィネットを使ったサーベイ実験を、この調査では行った。第一に、金髪やタトゥーなどが、どのような性別、年齢、職業で、特に忌避されるかを調べるサーベイ実験を行った。第二に、どのような状況で何歳の女性が化粧していないと、不適切だと感じられるのか、調べるサーベイ実験を行った。第三に、ミニスカートやロリータファッションは、特にどのような状況で忌避されるか調べるサーベイ実験を行った。第四に男性がスカートや口紅など女性的なファッションやメイクをすることが、どのような場合に特に忌避されるのか調べた。 右手の写真調査の概要は以下のとおりである。調査会社の経験では、写真の撮影は回答者にとって負担になる場合が多く、写真をアップロードしてくれるのは、質問に答えてくれた回答者のうちのごく一部であり、当初の見積もりでは、十分の一なら写真の回収を保証する、ということであった。そこで、「気軽に撮影でき、回答者の負担が小さい写真」で美的労働研究にとって有益なデータになるものを検討した結果、「手」の写真をアップロードしてもらうことになった。その結果、434枚の有効な右手の写真を回収することに成功した。
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Remarks |
一つ目は2022年の学会発表時のスライド、二つ目は 2022年に出版した報告書
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