2021 Fiscal Year Research-status Report
車両用座席シートの審美的快適性の研究―白色化防止座席シート開発への提言―
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19K21728
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
平井 郁子 大妻女子大学, キャリア教育センター, 教授 (30389895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 裕 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00231689)
辻 幸恵 神戸学院大学, 経営学部, 教授 (40309050)
松梨 久仁子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20184244)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Keywords | 座席シート / 白色化 / アンケート調査 / 測色 |
Outline of Annual Research Achievements |
車両用座席シートの白色化が生じるメカニズム解明と白色化を防止することで座席シートの審美的快適性を求めることを目的にしている。 学生を対象にした座席シートの審美的快適性のアンケート調査を2020年度に予定していたが、アンケート調査は緊急事態宣言、蔓延防止などの発令により、授業がオンラインとなり学生のアンケート調査が困難となった。しかし、コロナ禍により気になる点をオンラインにより調査したところ、「電車の座席」という回答が多くあり、電車の座席シートのアンケートをオンラインで実施した。学生だけでなく世代が異なる電車を多く使用する30歳代~60歳代前半の男女についても座席シートの審美的効果のアンケート調査を行うことにし、アンケート用紙の作成をした。コロナ禍もあり、在宅勤務者が多く、被験者を募るのが大変でアンケート実施までに至っていない。 白色化の再現実験、未使用座席シートと白色化座席シートの測色値により、白色化していると認識する色差、白色化した時の表面形状の観察実験は、コロナ禍により進めることができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019年9月に第1回座席シートの審美的効果のアンケート調査を行うための打合せを実施した。2019年10月~2020年2月にアンケート用紙に用いる資料として座席シートが白色化している車両の写真撮影を実施した。撮影対象の車両は、関東近辺の私鉄、地下鉄及びJR東日本とした。撮影時間は、乗客が少ない時間帯に行った。2020年3月予定していた第2回座席シートの審美的効果のためのアンケート調査を実施するための打合せは、コロナ禍の影響で延期せざるを得なくなった。したがって学生へのアンケート調査も対面授業再開後になるため、アンケート実施を延期した。その後、2021年3月第2回オンラインでの打ち合わせを実施した。学生へのオンラインでの聞取りにより、コロナ禍で気になるものに車両の座席シートという声が上がり、2021年4月~2021年12月まで、学生に何回かに分けてオンラインよるアンケートを実施した。2022年3月第3回アンケート打合せ実施した。30歳代~60歳代でよく電車に乗車する人たちへのアンケートを実施することにした。これはオンラインでは難しいのでアンケート用紙を作成した。 アンケートでは、白色化している座席シートと白色化していない座席シートの比較が必要である。白色化した座席シートと白色化していない未使用の座席シートの撮影は、JR東日本の協力を得て2020年3月にJR東日本車両センターで実施した。2021年3月に変角測色計(ミノルタ社製CM-M6)を導入することができた。導入後は変角測色計を用いて座席シートの一部の測色を行ったが、度重なる緊急事態宣言の発令で測色が進まない状態にある。2021年7月から何度か他の電鉄の座席シートのサンプル入手を試みたが入手できなかった。更に2021年8月にJR東日本に座席シートを納入メーカーの見学は、コロナ禍のために見学は実現しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年4月~5月において30歳代~60歳代のよく電車を利用する被験者を対象にアンケート用紙を用いて調査をする。アンケートは、2021年4月~2021年12月に行った学生への座席シートの審美的効果と比較検討する。座席シートの審美的効果のアンケートをまとめて学会誌への掲載を考えている。 座席シートの未使用サンプルを入手し、実験による再現実験と測色、白色化の表面状態の観察などを実施する。
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Causes of Carryover |
・30歳代~60歳代を対象にした座席シートの快適性のアンケート調査;アンケート実施のための謝金、切手、印刷代などの諸経費が必要である。学会へ参加費、交通費、学会誌掲載費などが必要である。 ・座席シートの白色化再現実験、測色、表面観察など;実験打合せのための交通費、座席シートのサンプルの購入、実験委託費、座席シート表面観察に必要な機器の購入などが必要である。 ・座席シート製造メーカ見学:交通費、宿泊費などが必要である。
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