2022 Fiscal Year Research-status Report
The Structural and Dynamic Effects on Social Networks of the School-to-Work Transition in the Era of Globalization
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19K21731
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
相澤 真一 上智大学, 総合人間科学部, 准教授 (00456196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 かおり 立教大学, 社会情報教育研究センター, 助教 (30733787)
辻 竜平 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (40323563)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | 職業芸術家 / 音楽 / ビジュアルアート / ネットワーク / ベルリン / 海外 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、グローバル社会のなかでサバイバルしようとする職業芸術家に焦点を当てて、彼らのネットワーク構築関係を分析するデータを作成し、分析を進めることを目標としている。 2022年度は、21年度までにコロナの影響を受けながらも収集したインタビューデータから得られた知見について、European Sociological AssociationのArtの部会で報告することができた。その後に、研究計画全体で行っているベルリン調査も2022年9月と2023年1月の2度にわたり再開・実施でき、コロナ禍後の職業芸術家のその後の展開について研究を深めることができた。また、そのなかで、初期キャリア、若手キャリアから徐々にミドルキャリアに移行していくなかで、職業芸術家の芸術への向き合い方について示唆が及び始めている。ミドルキャリアでは、初期キャリアにはないライフイベントがさまざまに生じ、そこから芸術とどう向き合うのか、また、それを続けていくにあたり、どういうネットワーク関係が重要になってくるのかについて、考察が及んだ。この点は、本研究が深められたことから得られた一つの示唆であると考えられる。 また、既存データの分析によって、日本社会における文化活動についての一定の布置を見出す論文を日本語で出版した。この作業を通じて、本研究で得られた質的なネットワークの分析を量的なデータとの間で接合することができた。 ここから英語での出版による国際発信を目指しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初見込んでいていた一定の成果報告は行えているため、順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度に企画して以来、なかなか実施できていない東南アジアでの現地調査を実施すること並びに英語での論文執筆を完了し、本研究の成果を国際的に問うことが本研究課題で目指す残された大きな課題であると考える。この2つの課題をもって、本プロジェクトは区切りをつける予定である。
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Causes of Carryover |
研究初年度の2019年度に企画をした東南アジアでの調査について、日本以上に国際交流と文化活動の2点では、コロナからの回復が遅れている当該地域についての調査を昨年度も延期せざるを得なかった。このため、この点の旅費および調査にかかわる経費が次年度使用額として生じている。
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