2021 Fiscal Year Research-status Report
AIと共創する創作活動から学ぶ著作権教育プログラムの構築と評価
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19K21736
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
布施 泉 北海道大学, 情報基盤センター, 教授 (70271806)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Keywords | 著作権 / AI / 共創 / 二次的著作物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,コンピュータによる創作支援ツールを用いた著作物の創作活動を通し,高度情報社会における著作権のあり方を文化の発展の見地から総合的に考察することのできる人材育成を目的とする。 本目的を達成するために,①許諾された原著作物を用いた二次的著作物の創作環境の構築,②コンピュータ創作支援ツールを用いた素材の組み合わせと分割のロジック構築,③創作活動実践における学習者の著作権に関わる理解レベルを評価確認する手法の構築,の3つの柱を立てて研究を進めることを計画してきた。 2021年度は,「①許諾された原著作物を用いた二次的著作物の創作環境の構築」「②コンピュータ創作支援ツールを用いた素材の組み合わせと分割のロジック構築」について,既存のシステムの改善に向けての準備を進めた。 具体的には,過去に行った実践による二次的著作物に使われている素材を用いた創作キャラクタの類似度をいくつかの指標で確認するとともに,学習者が創作する二次的著作物の創作環境を,ラスタ形式の画像の利用からベクタ形式の画像の利用とするような改善について,検討を進めた。これは学習者の創作した作品群が違和感ない仕上がりにするための中間的作業である。 「③創作活動実践における学習者の著作権に関わる理解レベルを評価」については、オンラインではあるが、20名程度の学習者に対し,著作権についての理解度を確認するためのレポートを課し,その分析評価を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、2020年度におけるコロナ禍の遅れを取り戻している段階である。まだ全体進捗としては遅れている状況である。準備は徐々に進んでいるので、2022年度での進捗改善を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の準備を踏まえ、2021年度に続き、2022年度に実際の学習者に対する実践評価をさらに進める予定である。「③創作活動実践における学習者の著作権に関わる理解レベルを評価」を行う。また、最終的な創作システムの改善を行う。
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Causes of Carryover |
2020年度のコロナ禍での遅れのため、ほぼ1年遅れた状態で研究を推進している。特にシステムの最終的な改善の作業を2022年度に行うように計画を修正した。そのために、システム改善分の経費ならびに、当該システムを用いた分析に必要な謝金の経費を次年度使用として計画している。
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