2020 Fiscal Year Research-status Report
Comparative Policy Studies in Reenroll of Truancy
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19K21765
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
園山 大祐 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (80315308)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 早期離学 / 中途退学 / 進路選択 / 教育機会 / 教育社会学 / 比較教育 / 高等教育 / フランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究目的である、ヨーロッパ連合(EU)における早期離学(ESL)および就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない(NEET)人に向けた政策比較について、『学校から離れる若者たち』ナカニシヤ出版にまとめることができた。ここでは、主に中等教育段階における早期離学を対象に比較考察を実施した。新年度では、本書籍を基に6月の日本比較教育学会にてEUレベルの政策分析とフランスの動向を示し、政策課題を整理した報告を実施予定である。 もう一つは、高等教育段階における学業の継続、進路選択、不本意入学、中途退学について『フランスの高等教育改革と進路選択』明石書店にまとめた。こちらは、日本人とフランス人による共同研究をオンラインで実施した研究成果である。コロナ禍、海外現地調査に代わる研究成果として刊行発表した。全14章、380ページほどの大著となったが、高大接続にみる課題と大学進学後の進路、ないし修了にむけた支援体制の課題が浮上した。近年の高等教育改革と進路選択という課題を通じて、高等教育進学をあきらめる、あるいは不本意な選択による入学後の進路変更の在り方、さらには学士から修士への進学の選択における学力、階層、文化資本による影響について分析した。日本との比較について新年度検討する予定である。特にコロナ禍の影響を反映できなかったので、新年度は経済的にも、精神的にも学業継続が厳しい状況に追いやられる学生が増える可能性があるため、コロナの影響も踏まえた調査分析を検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍海外現地調査の延期を早々に決めて、一年間オンラインで海外研究者や行政官と共同研究を実施、その成果を2冊の書籍にまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新年度においては、コロナ禍、外国調査の実施が可能であれば、現地訪問を計画したい。できない場合は、一年延期することも視野に、改めて基礎文献収集及び分析を継続する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍、海外調査、国内出張をすべて延期したため。新年度においてもコロナの状況をみながら国内外の出張の実現可能性を探る。上半期は、昨年度同様に文献収集を中心に執行する予定である。
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