2022 Fiscal Year Research-status Report
認知モデルに基づくメタ知識獲得のためのアクティブラーニングのフレームワーク
Project/Area Number |
19K21771
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
曽我 真人 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60252839)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 竜一 和歌山大学, データ・インテリジェンス教育研究部門, 講師 (00379611)
尾久土 正己 和歌山大学, 観光学部, 教授 (90362855)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
|
Keywords | PBL / アクティブラーニング / HCI / 要素知識 / 技能 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,前期はコロナ感染症の蔓延に伴い,ひきつづき,遠隔授業が多く行われていた.本研究課題の実践を行う予定であった,ビジネス英語の授業も,前期に遠隔で行った.そのため,本研究課題でPBL形式で,創作英会話文をグループワークで作成し,英語発話による小演劇を行う学習法の実践は,実施できなかった.なぜなら,遠隔授業では,ビデオで映像を共有しても,身振り手振りの身体動作がよく見えないため,小演劇として行うことが困難であるからである. 実は,本課題が採択され,研究を開始したのが2019年度の7月であるが,2019年度の前期のビジネス英語の授業はほぼ終了していた.採択後の初めてのビジネス英語の授業は,2020年度前期に行ったが,コロナ感染症のため,遠隔で行い,本研究課題は実践できなかった.2021年度,2022年度についても,遠隔授業であったため,実践できないままであった. 一方,本研究課題のもうひとつの実践の場であるヒューマンインタフェースデザインの授業は,2022年度は第3クォータに対面で行うことができた.2019年度は対面,2020年度は遠隔,2021年度は遠隔であったため,対面と遠隔の比較もできた.それらの授業実践をまとめることができた.しかしながら,その3年間の授業の条件が少し異なっていること,授業効果の測定は,客観的な数値ではなく,主に受講生へのアンケート調査によっていることから,やや客観性に欠けるという指摘もある.授業の効果の測定は,学習した内容を記憶しているかどうかであれば,試験を行って測定できるが,本研究が対象としているような,合成型タスクの効果の測定は,合成型タスクの遂行能力の向上が最終目標であるため,それを客観的に測定するのは非常に困難であり,評価法についてさらなる検討が必要である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
概要で前述したように,本研究課題の実践の場であるビジネス英語の授業は,本研究課題採択後,3年連続で遠隔授業であったため,創作英語会話文の作成と小演劇の実践は,行えなかった.このため,「やや遅れている」とした.
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度前期から,通常の対面授業を実践することができるようになったため,ビジネス英語の授業も対面で行う.これにより,採択後初めて,PBLとして創作英会話をグループワークで作成し,小演劇として発表させる実践授業を6~7月に行う予定である.具体的には,第1クォータで座学で学習したビジネス英語の表現の中から,実際に使いこなすのが容易ではない表現,たとえば,関係代名詞のWhatを含む文章を入れることを条件として,創作英会話文をグループワークで作成する.そして,各メンバーに役を割り振り,小演劇仕立てで,発表会で,英語で演劇を行う. 本研究課題のもうひとつの実践の場であるヒューマンインタフェースデザインの授業についても,本年度も第3クォータである10~11月に実践していく. また,2020年度から新規に開講したシステム評価法では,ユーザインタフェースの評価法として,ノーマン・ニールセンのヒューリスティック評価法,および,認知的ウォークスルー法をグループワークで行い,PPTで発表するという授業をおこなっているが,それについても,ヒューマンインタフェースデザインの授業と同様に,アンケート形式による授業評価を行ってきており,本研究課題の実践の場として利用できると考えている.
|
Causes of Carryover |
前述のとおり,本研究課題の実践の場であるビジネス英語の授業は,本研究課題採択後,3年連続で遠隔授業であったため,創作英語会話文の作成と小演劇の実践は,行えなかった.そこで,研究期間を延長することにより,ようやく,対面授業にて,2023年6~7月ごろに実践できる見込みがたった.そこで,PCを購入し,英語小演劇の様子を録画したものを保存し,分析する予定である.
|