2021 Fiscal Year Annual Research Report
コンピテンシーを育てる教師の力量を測定・育成する方法の開発と評価
Project/Area Number |
19K21773
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
深谷 達史 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (70724227)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 佳一 大東文化大学, 文学部, 講師 (30824776)
小澤 郁美 富山大学, 学術研究部教育学系, 講師 (40909686)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 教師の指導力 / 授業ビデオ / 学習方略 / PCK / 教師の専門的視点 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,3年間の研究を通じて以下のような研究実績を挙げた。 (1)動画配信サイトで公開される小学校の授業ビデオを活用し,教師の専門的知識PCKの活用を測定するオンラインツールを開発した。2本の算数授業の映像を編集し,10~15分程度のビデオクリップを作成し,それをオンライン上で視聴できるようにした。調査参加者のPCKを測定できるよう,映像の視聴に続いて,視聴者には,①授業のよい点,②授業の改善点,③具体的な代替案,の3つについて回答するよう質問を設定した。 (2)現職教員を対象に,オンラインツールでの授業コメントの量・質と,教職関連変数や心理変数との関連を調べることを通じて,オンラインツールが教師のPCKの活用を測定できているかの妥当性を検証することを試みた。web調査を通じて,150名の現職教員を対象に,授業ビデオの一部を視聴しコメントを求めた他,教職経験年数などの教職関連変数および指導と学習に関する信念,教師効力感といった心理変数を測定した。また,96名の教員志望学生を対象に,同様の調査を行った。心理変数の他,認知理論に基づき児童生徒の学習のつまずきを個別的な相談を通して診断・支援する実習の履修経験もあわせてたずねた。これらの調査は実施済みであるものの,詳細な分析は現在進めているため,今後理論的に想定される仮説がデータから実証されるかを検討する予定である。 (3)それ以外に,より客観的にPCKを測定する方法として複数の項目を用いて考えを記述させる記述式テストを作成し,教師の信念などとの関連を調べるweb調査を実施した。さらに,PCKとその他の変数との関連を調べた調査研究,PCKに対して介入を行った介入研究を対象としたメタ分析を行う研究を行い,現在分析を進めているところである。
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Research Products
(9 results)