2020 Fiscal Year Research-status Report
音声言語発達障害における特性理解・情報共有レーダーチャートの開発と有用性検討
Project/Area Number |
19K21801
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Research Institution | Kumamoto Health Science University |
Principal Investigator |
岩村 健司 熊本保健科学大学, 保健科学部, 講師 (20626296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兵頭 政光 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00181123)
黒岩 朝 高知大学, 医学部附属病院, 特任助教 (10813412)
野村 恵子 熊本大学, 病院, 助教 (10452880)
小薗 真知子 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (80128272)
井崎 基博 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (60780210)
内山 千鶴子 目白大学, 保健医療学部, 教授 (70433670)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 言語発達障害 / レーダーチャート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、発達障害や知的障害児を対象として、対人関係を円滑に保つ言語コミュニケーションが障害される音声言語発達障害(Spoken LanguageDisorders : SLD)の特性について、レーダーチャートにて可視化し、特性理解および支援者間で利用できる情報共有ツールを開発することである。レーダーチャートは、多様な評価項目に対し、一目で支援に必要な項目や程度を明らかにできる情報共有ツールであり、専門家以外では特性理解が困難であった言語障害に対し、本人や社会を形成する様々な人たちにも特性理解・情報共有を可能にし、社会とのつながりを促進することが期待できる。2020年度は、新型感染症拡大防止に基づく緊急事態宣言などの影響もあり、研究で計画していた対面を必要とする活動のすべてが困難であったため、遠隔でも実施を可能とする研究体制の見直しを主に行い、レーダーチャート開発を実現することを目指した。研究に関して、遠隔においても実施を可能とするため、インターネットやそれに伴うアプリ、備品などを整えた。それらを活用し、web上で調査票を作成するなど研究協力者とも連携することで、レーダーチャートへの必要事項を検討している。2020年度の研究実績として、言語発達障害の臨床に携わった経験が15年以上の熟練した専門家43名にweb調査を行い、意見を収集、解析し、レーダーチャート開発を進めている。本調査の結果、日本における熟練した臨床家は、言語発達障害の特性について、言語発達の遅れが定型発達に追い付くケースと、言語障害が持続するケースを分けて考えるなど、言語発達障害の概念的基盤を検討することが重要である点が指摘された。本調査については第32回日本発達心理学会にて学会発表を通じて成果報告を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度は、新型感染症拡大防止に基づく様々な状況の変化に応じるため、研究活動を遠隔においても実施可能とする体制を構築するよう、インターネットやそれに伴うアプリや備品などの準備を行った。しかし、感染症が世界的に蔓延していたこともあり、研究協力者との連携や、業者とのやり取りなど様々な活動において遅滞が生じるなど、研究の遂行に時間を要してしまった。2020年度の後半においては、業者とのやり取りも徐々に円滑になり備品も整いはじめ、また、研究協力者との連携も少しずつ改善したこともあり、webを活用した調査を行うなど、研究を進められるようになってきた。しかし、新型感染症拡大防止に基づいて様々な機関が、同時的な影響を受けたこともあり、本研究が全体的に遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に発生した新型感染症拡大防止に基づく様々な影響により、研究が遅れてしまったが、研究体制を見直し、オンラインを活用した新たな体制を構築すべく活動し、徐々にではあるが体制を整えることができている。また、研究協力者との連携についても、対面によるミーティングの代わりにwebを活用するなど工夫を行い、レーダーチャートの必要事項を検討している。現在、言語時発達障害の臨床に携わった経験が15年以上の熟練した専門家43名にweb調査をデルファイ法で行い、意見を収集、解析しており、レーダーチャート開発を進めており、研究の進捗状況として遅れている部分について、少しでも進めている状況である。そこで。2021年度は、webで実施可能な研究活動を行っていき、レーダーチャートに必要な項目を選定することに努める。また、感染症の蔓延状況も考慮しながら、レーダーチャートの有用性検討の際に必要とするフィールドワークにおいて行われる研究活動について、地域の施設などとも連携を確認し、感染予防に関する備品などを整えるなど、その実施の可能性について検討していく。
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Causes of Carryover |
本研究で主に使用される経費として、①言語発達障害や言語発達を評価する検査装置などを購入する。②ワーキンググループのメンバーと定期的に意見交換などミーティングを行うため交通などにかかる諸費用が生じる予定であった。①に関しては、新型感染症拡大防止に基づく様々な影響が各地で生じたことにより研究計画が全体的に遅れてしまったことが原因である。また、②に関しては、Webを活用するなど、オンラインによる研究活動の見直しが必要となったことや協力者のメンバーにも影響が生じたこともあり経費の使用が滞った。今後は感染症の拡大状況も鑑みながら、Web環境の整備などにも活用するといった工夫を行い、新型感染症拡大防止に努めつつも、本研究が遂行できるようにする所存である。
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Research Products
(1 results)