2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K21802
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Research Institution | Shokei Junior College |
Principal Investigator |
安村 由希子 尚絅大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (60528363)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Keywords | 仮名71文字の読み / 視覚認知 / 異同弁別 / 4歳児 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】仮名71文字の習得に関わる要因を探るために、先行研究を基に課題を作成し、対象児に実施した。【対象】男児1名(4歳9か月、年中)。PVTSS12、ITPA言葉の類推SS35、また在席する園でも行動やコミュニケーションの問題を指摘されたことがないことより、健常児と判断した。【課題】①異同弁別:似た音を組みにして呈示した(例:「い」と「し」)。②無意味語復唱:佐藤、兼築(2005)を参考に計20語を作成し、対象児にヘッドフォンを介して聞かせた。③モーラ数え:幼児に馴染みの多い言葉を24語選び(有意味語)、また音の順番を入れ替えて無意味語を24語作成した。対象児には検査者が口頭で呈示し、対象児は一枚の図版(〇が5個描かれているもの)を見て音の数だけポインティングすることを指示された。④視覚認知:「あ」「お」など似た文字を提示し、同じ文字か違う文字か答えさせた。全34問である。⑤仮名71文字:ランダムに提示した。※モーラ数え以外はパワーポイントにて呈示した。【結果】仮名文字の習得状況は11文字であり、島村・三神(1994)の調査を基にすると仮名文字習得初期段階と考えられた。80%以上の正答率であったのは、視覚認知(29問の正答)、異同弁別(24問の正答)であった。50~79%の正答率であったのは、有意味語のモーラ数え(16問の正答)、無意味語復唱(14問の正答)であった。50%以下の正答率だったのは、無意味語のモーラ数え(9問の正答)であった。 【考察】視覚認知と異同弁別が80%以上の正答率であったことから仮名文字の読みの初期段階の必須条件として、文字や音の弁別が出来ることが条件と考えられた。無意味語復唱は語彙力との関連性が高いとの先行研究から、初期段階の仮名の読みとは強い関連性はない可能性がある。またモーラ数えは音節数の把握が必要のため、単語の読みに関連することが考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
一事例を対象に研究は進めたものの、新型コロナウィルス感染拡大のため集団を対象に実施できていないこと、及び研究2と3(仮名特殊音節の習得に関わる要因、漢字の送り仮名に関わる要因)については研究を進められていないことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウィルスの感染状況を見つつ、集団を対象に実施すること。それまでに課題の整理をして、プレ実験を行うことが目標である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大により研究が進まなかったことや、学会がオンラインになり旅費が発生しなかったことが挙げられる。 次年度の目標としては、感染状況を鑑みつつも、集団への実施や、研究成果を学会等で発表したいと考えている。
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