2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K21831
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
田丸 博士 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (50306982)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 対称空間 / カンドル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,カンドルと対称空間を相互に関連付けて調べるものである。今年度は,研究面および研究集会開催等の活動面において,以下のような進展があった: (1) カンドルおよび対称空間内の極大な対称可換部分集合についての研究を進めた。特に,この概念を導入する論文の執筆は最終段階を迎えており,その途中で様々な基本的な性質を示すことができた。 (2) 対称空間において重要な役割を果たす「極(pole)」の概念をカンドルに対しても定義し,その性質を調べた。カンドルの極の様相と,その連結性や商カンドルの存在といった性質が強く結びつくことが分かってきている。 (3) カンドルと対称空間を含む様々な研究者を集めた「カンドルと対称空間」と題する研究集会を,12月に大阪市立大学で開催した。普段は集まることの少ないメンバーが集まり,有益な研究交流を行うことができたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究面においても,研究集会開催等の活動に関しても,当初の想定以上の結果を得ることができた。しかし,論文執筆の途上で調べるべき事項が多く出てきたため,論文としては完成していないため,区分は (2) とした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに得られている結果をまとめた論文を発表することを,まずは優先する。その上で,研究すべき事柄が数多く残されているので,そのような未解決問題あるいは新しい研究にも取り組みたい。また,カンドルと対称空間に関する研究集会も2年間続いているので,持続可能な形態を模索しつつ継続したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で3月の学会や研究集会等がいくつかキャンセルとなり,そのための旅費にする予定だった金額が不使用となった。キャンセルになった研究集会は,次年度にも開催される予定なので,そのための旅費として使用する計画である。
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Research Products
(11 results)